第168話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 18

 翌日の朝……。

 4人はそれぞれに分散して宿屋周囲に配置した。


闘技大会で3連覇を遂げた者の事を知った王城近衛隊。即、勝者の入隊が決定した。

そして隊長の命によりグラードを王城へ迎え入れると伝えに来た隊士。


 「ミランダ様。近衛隊が宿に来ました。」

リンクで3人に伝わるように知らせた。


 「こっちも確認したわ。」

「私も確認しました。」「私も同じく。」


 そして宿屋では……。


 「……近衛隊長からの伝令は以上。簡単な支度だけでいい、直ぐに王城へ向かいましょう。」

「光栄です。少しお待ちください、支度します。」


 その後、隊士に連れられ馬で王城へと向かった。


 「ミランダ様。この後はどうしますか?」

「近衛隊を追っても無駄でしょう。グランダは何処かで監視できてるのかしら。」



 そこへグランダ一派がやって来た。


 「ママ。なんか怪しいグループ発見。宿屋に向かってるみたい。」

「ライラ、そのまま気付かれないように後をつけていて。私もそっちに行く。」

「僕は宿屋のドアが見える位置で隠れています。」


 一派を引き連れて、兄グラードが宿泊していた宿にやって来た弟グランダだったが……。


 「お、おいグランダ。誰もいねぇ。もぬけの殻だ。」

「何!兄は、グラードがいないだと!?よく探せ!」


 既に兄グラードは、近衛隊士に導かれ王都に向かってしまった。


 宿主からも、グラードは王都に招かれたと知らされた。


 「そうか……みんな、一旦山へ戻ろう。それからまた考えるさ。」


 暗殺を模索したグランダ一派の計画は一旦ここで失敗に終わった。


 「ミランダ様。奴らが出てきました。僕はこのまま尾行します。」

「分かった。何かあったらリンクで知らせてガム。」


 ガムはグランダ一派を尾行することにした。

 どうやら城下町を離れるようだった。


 「さて、二人共。いよいよ仲間を招集する時よ。」

「任せてママ。」声を揃えて姉妹がリンクしてきた。

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