第167話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 17

 「第3回の対戦表から、候補は目星が付くわね。でも、会えていない者達は既にグランダに取り込まれてるでしょうね。」

「ママ、第1回2回の対戦表も手に入れてあるわ。第3回に出場しなかった人がいるけど、探してみるの?」

「グランダに怪我を負わされて、止む無く参加を辞退した人もいるんじゃないかなぁ。」


 薄明りの部屋で4人が今後を模索中。


 「どうしたものか……。近い未来に転移出来れば簡単なのですが。ミランダ様、グランダは一体いつ行動を起こすでしょう。」


 「サルーンのバーテンダーさんが話してたの。明日はグラードが近衛隊入隊のために王城へ向かうんですって。」

「レイラ、それはいい情報かもしれない。朝から近衛隊の動きを監視するのもいいわね。」

「もしかすると、グランダが近くで様子を見ているかもしれませんね。」

「グラードは宿に泊まっているのかしら。」

「私、ここの支配人に聞きに行ってきます。」

「待ってライラ。私も行く。」


 姉妹は部屋を出て、クロークに向かった。


 「ライラにしては機転が利くわね。闘技場近くの宿屋なのだと想像できるけど、そうとも限らない。同じ宿屋繋がりで何か得られるかもしれないわね。」

「グラードが泊まっている宿屋を監視しましょう。僕がその役を。様子は逐一リンクで報告します。」

「そうしてガム。グランダらしきを見付けても姿を見られない様に。1つ疑問なのは、何故グランダが山へ篭もったのか。城下町で何があったのかしら。」

「その辺もしっかり監視します。ミランダ様達は近衛隊の動向を注視していてください。」


 そこへクロークに行っていた姉妹が戻ってきた。


 「ママ。明日の朝、闘技場北側にある宿屋に、グラードを迎えに近衛隊が来るそうよ。」

「そのまま王城へ向かうんだろうと言っていました。」


 「では明日朝、僕はその宿屋を見張ります。」

「私達は近衛隊を監視する。グランダらしきを探すの、いいわねあなた達。」


 姉妹は黙って頷いた。


 宵が近いのに、外はまだグラード優勝で感激の人の声が聞こえ、爆竹の音が響いている。

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