第165話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 15

 第3回大会後の闘技場付近……。


 「さぁ、宿を取って作戦会議よ。」

「ミランダ様、このままグランダが行動を起こすまで待つしかないのでしょうか?」

「そうね、それしかなさそう。」

「ママ、グランダが山へ篭もった頃に転移出来ないものなの?」

「それは難しいわね。このままここで過ごす他ないでしょうね。」

「ママ、この人達に会いに行きましょうよ。」


 ライラは対戦表をミランダに示す。


 「そういってもねぇ。グランダが動かない事には話を持っていきようがないでしょ?」

「そうよね……。でも第4回以降とかの書物に何かないのかしら。あーじれったい!」

「ライラは暢気のんきなのか短気なのか分からないわね。……ガム。その辺り、何か記されてなかったかしら?」

「書物は闘技大会の内容と勝者の肖像画、擦れて読めない対戦表。詳細は記されていません。」

「宿に落ち着いたら考えましょう。少し落ち着いて考えるべきね。グランダがいつ山へ篭もったか、仲間は何人引き連れたのか。……次の大会までの間に行動を始めたのだと推測できる。」

「そうですね、少し落ち着いて考えましょう。」


 宿は城下町の外れ、闘技場からも離れた場所だった。

宿に入っても作戦会議は続く。


 「ママ、ここのチェックした人に会いたい。」


 ミランダとガムが驚いた。


 「何故この人なの?」

「うーん、なんとなく。なんとなく協力してくれそうだから。」


 「その拳闘士は、グランダと3回とも対戦してる。噂の円盾に怪我を負わされた1人よ。」

「他にも、この人やこの人。」


 ライラが示す拳闘士は、グランダとの対戦で怪我を負った者達ばかり。


 「ミランダ様、その者達はあのサルーンに行けば会えるのでは?」

「この子達もサルーンに入れる歳になったけど、果たして会えるかどうか……。」

「ライラ、行ってみよう。上手く誘えれば御の字でしょ。」

「おいおい、2人でサルーンへ行くつもりかい?」

「えぇ、少しは酔っぱらってもいいかもしれないでしょ?」

「保護者は必要無さそうねガム。明日晩にでも出掛けてらっしゃい。でもアルコールはほどほどにね。」

「それは分かってるわママ。ライラ、何人か仲間をゲットよ。」


 ガムは溜息をついた。

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