第164話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 14

 第1回闘技大会後の地下廊下……。


 姉妹は聞き込みを続けて、チェックを済ませると、対戦表を持って戻ってきていた。

 まもなくしてミランダとガムも第3回闘技大会の対戦結果を持って戻った。


 「一旦上へ上がって話しましょう。」


 4人は闘技場の外へ出て、近くのベンチで話し始めた。


 「はいママ。第2回の対戦表と結果のチェック。」

「よかったわ。私達も対戦表は必要だと思ってたから。対戦結果から、グランダ側に着く者とそうでない者が大体想像できるわ。」

「グランダは対戦で卑怯な手段で勝ち進んでいる。これを良しとしない人物を仲間に入れるのがいいと感じたわ。」


 ライラはミランダから対戦表を渡され見ていた。


「レイラの言う通りだよ。多分、そそのかされたのはグランダと直接対戦した者だと僕は感じたよ。」

「第3回大会後へ転移、その後のグランダの動向を注視して、それから行動開始。拳闘士達の正義感に付け込んで仲間に入れるのは気が引けるけど、こればっかりは仕方のないこと。グランダを仕留める事だけを考えましょう。」


 ライラは話の間、ずっと対戦表を見ていた。

結果を指で追ったり、拳闘士の名前を脇に書き込んだり。


 「ライラ。さっきから何してるのよ、ママの話聞いてるの?」

「うん。」

 ライラはそっけない返事を返すと、まだ続けている。


 「もー、何考えてるのよライラ。これから第3回大会後に転移よ、分かってるの?」

「うん。」


 聞いているのかさっぱりなライラの態度にイラつくレイラ。

だがミランダは感じていた。


 ライラのメモを覗き込みながら、

「ライラ。あなたのメモは当てになりそうよ。……ガム、これらの拳闘士、私達が見てきた人物ばかりだわ。」

「なるほど、そのようですね。」


 ライラは、グランダ寄りの人物と、グランダに敵意を持つ人物をメモしていたのだった。


 「なんで分かるのよライラ。」

「うーん、警備員さんや街の人の話。色々聞き込みした結果かなぁ。私ならこの人は味方、とか、この人敵になりそう……とかね。なんとなく感じたまま。」


 「ここで長居してもしょうがない。第3回大会後へ転移して宿に入りましょうか。」


 ミランダとガムに付いて、姉妹は第3回闘技大会後に転移したのだった。

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