第157話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 7

 闘技場の警備員に地下の廊下を見学したいと申し出ると、快く承諾してくれた。しかも案内してくれるという。


 「この階段を降りると地下の廊下。階段は東西南北に4か所あって……。」

説明を受けながら東階段を降りきった。


 「この廊下は闘技場地下をぐるりと一周できる構造だよ。右へ行っても左へ行ってもここに戻る。一回りしたらこの東階段で上がってくれ。俺は上で警備だから声掛けてくれよな。」


 言うと警備員は階段を上がっていった。


 「4か所の階段を警備員が監視。しれっと通り過ぎるには上手くやらなきゃねライラ。」

「それなら真反対の西階段の警備員さんにも挨拶しなきゃ。」

「名案だ。第三回の頃に上手く逃げられそうだ。」

「それもそうだけど、勝者の肖像画が飾られてたのは大理石の綺麗な壁のようだったわ。まずそれを探さなきゃ。」

「そうしよう。さ、ゆっくり歩いていくとしよう。」


 3人は廊下の両側の壁に注意しながら、反時計回りに歩いて行った。

 南階段に差し掛かると、壁は大理石の綺麗な壁に変わった。


 「ここだわ。ここに歴代勝者の肖像画が飾られることになるのね。あぁ2冊の書物を持ってくればよかった。」

「僕が取りに行こう。2人はここで少し待ってて。」


 ガムはサンドラ邸に転移していった。


 そしてサンドラ邸……。

 王城観光から戻ったミランダとサンドラはリビングにいた。

そこへガムが戻る。


 ドアをノックして中へ入るガム。


 「あら?子供達はどうしたのガム。」

「あ、ミランダ様。1冊目と2冊目の書物を取りに戻りました。」

「どう?調べの進み具合は。」

「はい。グラード兄弟の父親は元近衛兵で、かなり鍛えられて育ったようです。前評判でも、グラード兄弟がワンツーだとの声が多いです。」

「そういう家庭環境だったのね。」


「それで、この書物があれば第3回後の闘技場に転移できそうです。」

「サンドラさん、私も子供達のもとに行ってきます。」

「はいはい。気を付けて行くんだよミランダ。」


 書物2冊を持って、ガムとミランダは闘技場に転移した。

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