第117話 Sister's Strategy Plan(姉妹の作戦計画) 1
過去の時代……。
ランチを終えて、珍しく姉妹は話し込んでいた。
「ママが言ってた。私達がグランダを仕留めたとしても、現世は変わらないって……。」
「レイラはどう思う?闘技場の強者達を集めること。」
「そうね、まさか私達が格闘大会にエントリーするわけにはいかないでしょ?」
「いっそ大会で優勝でもして、手下を作る。」
「馬鹿言ってんじゃないわよ!強者相手に魔術を使う?この時代に魔術は存在しない。肉弾戦よ。」
「じゃあ出場者に目星をつけておいて、声を掛けるの?」
「ライラが少し甘えて見せたらついてくるかもよ。」
「闘技場が完成して大会が始まる時代に転移してからの話よね。ママはどう考えるかしら?」
「それより、まず私達が転移術式を習得するのが先よ。それで、皆でグランダが現れたであろう時代で行動開始。そんな感じじゃないかなぁ。」
レイラは立ち上がり、獲物の籠を背追うと、
「さ、市場に行きましょ。今日の事はママたちが戻ったらじっくり話しましょう。」
バリスタン山はかなり気温が下がってきていて、山菜採りの人は見かけなくなっていた。
姉妹が山へ上がってくる朝には霜が降りるようになっている。
陽が高くなると、辺りはまだ晩秋の空気だ。
広葉樹は、赤く染まっている。遠くグアムスタンの雲はいつもと変わらなかった。
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