第23話

私が話を聞く姿勢を示すと、彼女はゆっくりと話し始めました。「実は私、この国に来たばかりの頃はあまり友達がいなかったんです..........,でも、最近はレイラ様のおかげで、新しいお友達ができたんですよ」彼女の話を聞きながら、私は納得しました。きっと、彼女なりに悩んでいたことがあったのでしょう。

そんなことを考えているうちに、いつの間にか彼女の話は終わっていたようでした。私が彼女の方を見ると、彼女は嬉しそうに笑っていました。

「ありがとうございます、レイラ様!」彼女が明るくそう言うと私は笑顔で応えました。そして私たちは再び新たな仕事に取り組むための準備を始めたのでした。

このようにして、私とボールドウィン殿下との関係は、より深くなっていったのです。

ある日のこと、私はメイドからある提案を受けました。「レイラ様、私たちの活動に新たな一面を加えてみませんか?」と彼女は提案してきたのです。

彼女によると最近、隣国では文化交流の一環として人形劇が人気なのだそうです。そこで私たちも人形劇を通じて両国の友好を深めてみないかという提案でしたのです。

私はそのアイデアに興味を持ち、早速準備に取り掛かることにしました。そして数日後、ついに人形劇を始める日が来たのです。

舞台上にはセットが用意されており、私とメイドが演じる人物たちの人形が並んでいました。私たちの前にはたくさんの観客たちが集まっており、期待に満ちた目で私たちを見つめています。私たちは、緊張しながらも演技を始めました..........。

物語は、隣国の人々が疫病に苦しみながらも必死に手を取り合う物語を描きながら、進行していきます。そして、最後に疫病を乗り越えた両国が手を取り合い、平和な世界を築いていくというハッピーエンドを迎えました。

人形劇が終わった後も、会場は大いに盛り上がりました。観客たちは、拍手喝采を送りながら私たちの活躍を称えてくれたのです。そして、私たちは舞台を後にし、控え室に戻ることにしました。その時です.............一人の女性が、私を訪ねてきたのです。その女性は私に「素敵なお話だったわ」と言ってくれました。

私は驚きつつも、感謝の気持ちを込めて彼女に握手を交わしました。彼女は満面の笑みを浮かべながら去っていきました。

人形劇はその後も定期的に行われることとなり、私とメイドはその舞台で素晴らしい演技を披露し続けたのです……

私はある日、メイドに相談したことがあり、その助言に従って行動してみたところ、うまくいったことがあったのだ。例えば、ある仕事の依頼があった時、他のメイドたちと協力して仕事を遂行することができたのだ。それによって、以前よりも効率よく仕事を進めることができるようになり、チームワークの重要性を再認識したのだった。

これらの経験を通じて、私は確信した。自分の能力や限界について不安を覚え、自信を失いがちな時もあるが、周りの人々のサポートや助言によって乗り越えられることが多いのだと..........。

私は今日も、新しいことに挑戦し続ける決意を胸にして、毎日を過ごしているのである。


「レイラ、最近忙しそうだけど大丈夫なの?ルシアン殿下も心配されていたわよ」

リリアナさんと話す機会があり、私が忙しそうだと言われた。私は苦笑いしながら答えた。「実は今、新しい仕事に挑戦しているんだ」

リリアナさんは、興味津々といった表情で聞き返してきた。

「どんな仕事なの?」

私は、彼女に詳細を話し始めた。

それは人形劇に関する依頼だった。隣国では人形劇が流行しており、その中でも特に人気がある題材があるという。それは『貴族令嬢』をテーマにした物語であるということだ。そして今回私たちにその物語を演じてほしいと依頼が来たのだ。

それを知った時、最初はとても驚いたけれど、同時にとてもワクワクした気持ちにもなった。今まで私たちが経験したことのないような物語を演じられるということが嬉しかったのだ。

早速私たちは準備に取り掛かった。セットや衣装も自分たちで手作りするということで、かなり力が入ったものとなった。

そしてついに本番当日がやってきた。私たちの前に広がる景色はとても華やかで煌びやかだった。会場には多くの観客が集まっており、人形劇が始まるのを今か今かと待ち望んでいた。そんな中、私たちは舞台へと上がったのだった..........。

最初の場面は物語の始まりを告げる部分であり、私たちが担当する場面でもあった。私たちは、緊張しつつも心を落ち着かせながら演技を始めた。

人形劇のストーリーは、貴族令嬢が主人公となっているもので、彼女は貴族社会の中で様々な困難に立ち向かいながら、成長していくという内容だ。彼女の性格や心情がリアルに描かれており、観客たちは引き込まれているようだった。

そして、ついに物語も終盤を迎えた時のことだ.........

貴族令嬢は、最後の試練を乗り越えて幸せを手に入れることができたのだった。その瞬間、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

「素晴らしい人形劇だったよ」「感動したわ」などの声が聞こえてくる中、私たちは心から感謝の気持ちでいっぱいになりながら、舞台を降りたのだった。

その後、人形劇は大成功を収めることができた。隣国ではその後も人形劇が流行し続け、私たちの活動も広まっていったのである。そして、多くの人々に笑顔や感動を届けることができたのである.........。

このようにして、私は新たな一歩を踏み出すことができたのです。

私は次の日の朝、ゆっくりと起きることが出来た。今日もいい天気だ。私は身支度を整えた後、久しぶりにルシアンを呼んで、朝食を用意してもらった。そして、一緒に食事をしながらおしゃべりを楽しんだ。

その後、私は仕事に取り掛かった。今日は少し早めに出社し、集中的に仕事をこなすことにしたのだ。そして、昼前にはほとんどの業務を終わらせることができた。

「レイラ様!もう終わったんですか?」メイドたちが、驚いた表情で私を見つめてきた。

「はい!これで、今日の仕事は終わりです!」私は、笑顔で答えた。

すると周囲から拍手喝采が起こった。皆私に向かって「おめでとう」と言ってくれたのだ。

「ありがとうございます!」私はお礼を言いながら頭を下げた。

すると、一人のメイドが話しかけてきた。「レイラ様、この後時間ありますか?」

私は首を傾げながら答えた。「はい、ありますけど何かありましたか?」

彼女は微笑みながら答えた。「実は私たちと一緒にお茶でもしませんか?せっかく、早く終わったことですし..........」

私は喜んで、承諾した。メイドたちは嬉しそうに微笑むと、早速お茶の準備を始めた。私も手伝うことにしたが、彼女たちから丁重に断られたので、邪魔にならないよう大人しく座っていることにした。

しばらくすると、テーブルの上には美味しそうなケーキや紅茶が並べられていた。「さあ、召し上がれ」

私はお礼を言うと、早速フォークを手に取って食べ始めた。とても美味しくて、幸せな気分になる。周りのメイドたちも、それぞれ自分好みのケーキを選んで食べているようだった。会話も弾みながら、楽しい時間を過ごしているうちに時間が過ぎていった。

そしてふと窓の外を見ると夕日が沈みかけていたことに気づくと慌てて立ち上がった。「大変!そろそろ帰らないと.........」メイドたちも時計を見て慌てだした。

「ごめんなさい!もうこんな時間だわ!」「急いで片付けないと..........」

私たちは、大急ぎで後片付けをして会社を後にした。王宮への道を歩いている間、私たちは今日の出来事や仕事の感想などについて語り合った。

そして王宮に着くと、私はメイドたちに感謝の気持ちを伝えた。

「今日は本当にありがとうございました!とても楽しかったです」

すると彼女たちはニッコリと微笑んだ。「こちらこそありがとう!レイラ様とご一緒できてよかったわ」

私も、微笑みながら頷き返した。そして家に帰った後、私はぐっすりと眠りにつくことができたのだった..........。

次の日朝起きると、机の上に手紙が置いてあった。

誰だろうと不思議に思って見てみると、ボールドウィン殿下からのものだった。

早速読んでみると、どうやら私に見せたいものがあるらしい。しかも、その場所は王宮から遠くない場所だった。私は喜んで、準備を始めることにした。

そして数分後には目的地に到着したが、そこには誰もいなかった。辺りを見回していると、突然後ろから声をかけられた。

驚いて振り向くと、そこに立っていたのはボールドウィン殿下だった。彼は、ニッコリと微笑みながら話しかけてきた。「やあ、レイラ。よく来てくれたね」と言って私の手を優しく握ったのだ。私は、戸惑いながらも挨拶をした。

「おはようございます、ボールドウィン殿下」すると、彼は満足げに頷いて返事をした。「さあ、行こうか」私たちは手を繋ぎながら歩き始めた。

しばらく歩くと、小さな家が見えてきた。ボールドウィン殿下が手招きしてくれたので、私は中に入った。するとそこにはなんと彼の母上である王妃様の姿があったのだ!驚きながらも話しかけようとした時、彼女が話し始めた。「ごめんなさいね、急に呼び出したりして.........どうしても、あなたとお話したかったの」

私は、嬉しさのあまり涙を流しそうになったがグッと堪えた。そして、彼女に向かって微笑みながら言った。「いえ、私の方こそお会いできて嬉しいです!」

私たちはしばらくの間おしゃべりをした後、お茶とお菓子を楽しんだ。

その後も、私たちは様々な話をした。お互いのプライベートな話題や共通の趣味についてなど様々だったが、どの話も楽しくて仕方がなかった。私は心の底から幸せを感じていた..........。

お2人とのお茶会が終わり、帰ろうとした時だった。ボールドウィン殿下が、再び私の手を取りながら話しかけてきたのだ。

「レイラ、今度は君の国に行ってみたいな」そう言うと、彼は少し照れたような表情を浮かべたが、すぐに真面目な顔に戻った後、ぺこりとお辞儀をした。

私は嬉しくなり、すぐに了承した。「もちろんです!いつでも歓迎しますよ」と笑顔で答えると彼は嬉しそうな表情を浮かべて私の手を再び握った。「ありがとう、レイラ............楽しみにしているよ」そして私たちは別れの挨拶を交わし、帰路についたのだった。

そして数日後、私はボールドウィン殿下を連れて自国を訪れた。

王宮に着くと、王妃様や従者たちが出迎えてくれたが、そこにはルシアン殿下の姿はなかった。不思議に思って聞いてみると、王妃様は微笑みながら言った。

「あの子は今留守にしているの.........ごめんなさいね」私は少し寂しい気持ちになったが、すぐに気を取り直して王妃様に案内されるがままついていった。

王妃様のご好意により、私たちは王宮の庭園でお話をすることになった。日差しが暖かく降り注ぐ中、私たちはのんびりとおしゃべりを楽しんでいた。

すると突然、王妃様が真剣な表情になって私を見つめてきた。「レイラ、改めてあなたに言いたいことがあるの..........」

私は緊張しながら次の言葉を待った。彼女はしばらく躊躇っていたがやがて口を開いた。「あなたは本当に素晴らしい女性だと思うわ、あなたの成長を見守らせてくれてありがとう」そして彼女は私の頰に優しく触れながら言った。「これからもよろしくね」そして私たちは、笑い合いながら再びお茶会を楽しんだのだった..........。

ある日のこと、王宮で王妃様主催のパーティーが開かれた。王族や貴族など、身分の高い者たちが集まっている中、私も王妃様に招待されていた。

会場に入ると、まず目に入ったのは煌びやかな装飾が施された大広間だった。天井からは美しいシャンデリアが垂れ下がり、床一面には真っ赤な絨毯が敷かれている。壁側には巨大な窓がいくつもあり、そこからは王宮の外に広がる景色を見渡すことができた。まるで、夢の中にいるかのような光景だった.........。

次に私はルシアンの姿を探したがどこにも見当たらなかった。彼は多忙な身であるから仕方がないと思いながらも少し残念に思った。

しばらくするとパーティーが始まった。私は王妃様の隣に座っていたが、特に会話もなく黙々と料理を食べていた。すると突然、一人の男性が近づいてきたのだ。

「やあ、レイラ」彼はそう言いながら、気さくに話しかけてきた。私は驚いてしまったが、すぐに冷静さを取り戻して挨拶を返した。

なぜなら、ボールドウィン殿下からのお声がけだったからだ。

彼は王妃様や他の貴族たちからも慕われる人気者であり、今回のパーティーでも中心的な存在となっている人物だった。そんな彼は、未だに私に気さくに話しかけてくれているのである。私は嬉しくなり、彼との会話を楽しむことにした。

その後、私たちは様々な話題について語り合った。お互いの趣味や好きな食べ物などについて話し合った後、ボールドウィン殿下は「今度、一緒に出かけよう」と誘ってくれたのだ。私は喜んで承諾した。すると彼は嬉しそうな表情を浮かべながら微笑んだ後、こう言ったのだった。「よかった..........断られるかと思っていたから安心したよ」

私は慌てて否定した。「そんなことありません!むしろ私の方こそお誘いしたいと思っていたんです!」そう伝えると、彼は嬉しそうに微笑んだ。

そして私の手を取りながら、「ありがとう、楽しみにしているよ」と言って跪いたのだ。

私はすっかり驚いてしまい、パーティーの最後まで、ずっと不思議な夢見心地だった。そして帰宅するとすぐにお風呂に入り、ベッドに入ったところでようやく落ち着いてきたのだった..........。


翌朝目が覚めると、目の前にはルシアンの顔があった!

驚いて飛び起きると、彼は私を抱き寄せてきた。

「おはよう、レイラ」彼は微笑みながら言った。私は混乱しながらも挨拶を返した。

ルシアンは私の頭を撫でながら続けた。「最近忙しくてあまり話せてなかったから」

その後、私は王妃様とボールドウィン殿下と一緒にお茶を楽しんだり、庭園を散歩したりして楽しい時間を過ごした。しかし、ルシアンだけは一度も姿を見せることはなかった.........。

ある日のこと、王宮で楽器の披露宴をすることになった。会場は王宮の中にある大広間であり、豪華な装飾や美しい花が飾られていた。私は王妃様の隣に座っていたが、ルシアンの姿は見当たらなかった。

「レイラ、ルシアンとはあまりお話していないの?」王妃様が心配そうに声をかけてくれたので、私は正直に答えることにした。「はい.........最近は、全く会えていなくてとても寂しいです.........」

すると、国王陛下が近づいてきて言った。「それなら、私に任せなさい!今日こそは、彼と会って話をするんだぞ!」と言って、肩をポンポンと叩いてくれた。私は不安だったが、陛下のお言葉を信じて待つことにした。

そしてパーティーが始まり、ルシアンが入場してきた。彼は私の方に向かって歩いてきたが、途中で王妃様と陛下に呼び止められてしまったようだった。「すまないね、今はちょっと仕事の話があるんだ」と言った陛下に対してルシアンは渋々といった感じで引き返していったのだ。

その後、私は王妃様の隣でルシアンのことを待っていたのだが、結局彼は現れずじまいだった.........。

しかし、次の日以降からは徐々にではあるが彼と会う回数が増え始めた。私は彼の姿を見るだけで胸が高鳴るのを感じた。また、彼から話しかけてもらうこともあるのだが、緊張してしまい上手く話すことができないでいた。

そんなある日のこと、私とルシアンは王宮にある庭園を散歩することになった。二人で手を繋ぎながら歩いていると自然と会話が弾み、楽しいひと時を過ごすことが、できたのだ..........。

そして帰り際、ルシアンは私の目をまっすぐに見つめながら言った。「レイラ、今度二人で遠いどこかへ出かけよう」私は、驚きながらも嬉しくて頷いた。

その後しばらく雑談していたが、やがて解散の時間が来てしまった。ルシアンは名残惜しそうな表情を浮かべていたが、やがて王宮の方へ戻っていった..........。

私は、彼が見えなくなるまで見送った後、王妃様に相談することにした。「王妃様……最近ルシアン殿下とよく会うようになりましたが、まだ緊張してしまって上手くお話することができません……」

すると王妃様は微笑みながら答えた。「大丈夫よ!レイラならきっとうまくいくわ!」という自信に満ちた言葉を聞き、私も少しだけ勇気が出たような気がした。


そして数日後の朝、私はついにルシアンと旅行について決めることになった。

場所は綺麗な海が見えるところで、貸し切りの別荘を借りる予定だという。私たちは手を取り合いながら計画を立て始めた。

旅行当日になり、私たちは馬車に乗って目的地へと向かった。道中は楽しく会話をしながら過ごし、あっという間に目的地に到着した。そこは美しい海岸で、真っ青な海と真っ白な砂浜が広がっていた。ルシアンは、私の手を取りながら海岸の方へと案内してくれた。

私は、広がる海に感動しながら、彼に手を引かれるまま歩いていった。そして波打ち際に到着すると、二人で水をかけあったりして楽しんだ後、砂浜の上に座っておしゃべりを楽しんだ。ルシアンは私の肩を抱きながら、「ずっとこうしていられたらいいのにな...........」と呟いた。私はドキドキしながら彼の方を見ると、彼は照れくさそうに笑いながら言った。「レイラ、君はとても美しい女性だ。出会った時から心惹かれていたんだ」

私は嬉しくて涙を浮かべそうになったがグッと堪えた。そしてルシアンの目を見つめながら微笑みながら言った。「私も同じ気持ちです、ルシアンと過ごす時間は本当に幸せなんです」

その言葉を聞いたルシアンは私に口づけをしてきた。私は目を閉じながら彼に身を任せた。しばらくそのままでいた後、ルシアンは優しく私を抱き寄せながら言った。「レイラ.........これからずっと一緒にいよう」

私は、彼に強く抱きしめられながら涙を流した。そして、心の中で誓ったのだ。

ルシアンのことが本当に好きだということを...........私は彼と一緒に幸せな人生を送るんだと心に誓ったのだ。


旅行から帰ってきたある日のこと、私は呼び出された。王妃様からのお誘いであると聞き、急いで支度をして向かうことにした。しかし、何故か道中で護衛や従者などが一人もいなかったことに違和感を覚えた。不安に思いながら王宮に到着すると、王妃様が出迎えてくれた。

「レイラ..........今日は、大事なお話があるの」と深刻そうな顔で私を見つめながら言った。

私は緊張しながらも「はい」と答えた。すると王、妃様は私をある部屋へと案内した。そこは豪華な装飾が施された部屋であり、中には国王陛下や王妃様、そしてルシアン殿下の姿があった。

私は戸惑いながらも部屋の中に入った。すると国王陛下が立ち上がり、私に話しかけてきた。

「レイラ、よく来てくれたね。実は家族写真のようなものを撮ろうと思っていてね」

私は戸惑ったが、王妃様が私を見つめながら言った。「レイラ……これは私たち家族にとってとても重要なイベントなのよ」

私は緊張しながらも頷いた。すると国王陛下は微笑みながら言った。「それでは始めよう!」

撮影はすぐに終わり、私たちは部屋に戻ることになったが、ルシアンは私の手を握ってきた。私は驚いて彼を見たが、彼は真剣な眼差しでこちらを見つめていた。そして私の手を引きながら、庭園を歩き始めた..........。

庭園には、色とりどりの花が咲き乱れており、甘い香りが漂っていた。

季節の花がそれぞれ美しく咲き乱れており、見る者を魅了しているかのようだった。私は、ルシアンと一緒に歩きながら様々な話をした。彼は笑顔で答えてくれ、とても楽しい時間を過ごすことができた。

帰り道では、ルシアンは私の手を強く握りながら王宮へと帰っていった..........。


次の日になると、ボールドウィン殿下から手紙が届いていた。

内容は「明日にでも出かけよう」というものだった。

私はその手紙を見て驚きながらも、すぐに返事をしたためることにした。

「承知いたしました、よろしくお願いします!」という一文を書き添えて封筒に入れ、封をして投函した。

次の日、私は王宮でボールドウィン殿下と待ち合わせをした。

彼は笑顔で迎えてくれ、一緒に豪華客船に乗ることになったのだ。

海の上を航行しながら、私たちは様々な場所を巡った。美しい風景や美味しい食事を堪能しながら、楽しい時間を過ごした。

そして夜になると、私たちは甲板に出て星空を眺めながら語らい合った。

「レイラ、君と出会えて本当に良かった」とボールドウィン殿下は言ってくれた。私も、同じ気持ちだった。

手に持っているワインを乾杯して飲み干したあと、隣国の歴史について語ってくれた。

そのおかげで、私は隣国の文化や歴史に興味を持つようになったのだ。

「そうだったのですね、私もまだまだ勉強しなきゃ」

翌朝目が覚めると、ボールドウィン殿下の姿がなかった。私は、不思議に思いながらも着替えて部屋を後にした。

すると、そこで待っていたのはルシアンだった........そして、隣にはボールドウィン殿下は悲しそうな表情をして泣きそうになっていた。

ルシアンは、私を見るなり駆け寄ってきたが、私は思わず後ずさりしてしまった。すると、ルシアンは悲しそうに私を見つめてきた。「レイラ.........」私は意を決して彼に話しかけた。「どうして、このようなことに?」と問い詰めると、彼は切ない表情を浮かべながら言った。「レイラ、君は私の大切な人なんだ」私はその言葉を聞いた瞬間、胸が締め付けられるような感覚を覚えた。「それはどういう.........」と尋ねると、ルシアンは口を開いた。「愛しているんだ、レイラ..........君は、僕にとって特別な存在なんだ」

私は、嬉しさで涙が溢れそうになったがぐっと堪えた。そして彼に話しかけた。「ルシアン、私もあなたのことが好きですよ」と伝えると、彼は嬉しそうに微笑んでくれた。しかし次の瞬間、彼の表情が一変した。

彼は私の肩を優しく掴みながら叫んだのだ。「でも、僕は君を傷つけてしまった!だから、一緒にいられないんだ!」

私は戸惑いながらも、彼を抱きしめながら呟いた。「ルシアン、そんなことはないです.........私はあなたのことが好きだから」

ルシアンは涙を流していたが、やがて笑顔になった。「ありがとう、レイラ.......ごめんね、こんなことをしてしまって。ボールドウィン君も悪くないのに.........」と言って、私の手を握りしめてくれた。

ボールドウィン殿下は、何が起こっているのかわからなさそうだったが、少し微笑みながら頷いてくれた。

そして、私たちは一緒に過ごすようになったが、ルシアンはいつも私を優しく扱ってくれたし、愛してくれていると感じられた。彼の愛情を感じられる日々が続く中で、私たちの間には確かな絆が生まれたのだった。


「騎士団の試験に、私を立ち会わせたい........ですか!?」

私は、騎士団長であるラルフの話を聞いて、驚きを隠せなかった。

「そうだ、君の見抜く力は中でも抜きん出ているし、他の騎士団員たちとの相性もいいはずだ。それに何より.........俺が君を応援したいんだ」

ラルフはそう言って、私の手を握った。私は、彼の目を見つめながら言った。「でも、私はまだ未熟者ですし.........」と言いかけたところで、彼は首を横に振った。

「君はもう、立派な騎士だよ。自信を持ってくれ」と優しく言ってくれたので、私は思わず泣きそうになってしまったが、ぐっと堪えた。そして、彼の手を握り返しながら言った。

「分かりました..........やってみます」

「ああ、俺も立ち会うから、ぜひ訓練を見で候補を挙げておいてくれ。」

次の日、私はラルフとともに騎士団の訓練場へ向かった。彼は、私の肩をポンと叩きながら「頑張れよ」と言って送り出してくれた。私は、深呼吸してから訓練場に入ると、そこには多くの騎士たちの姿があった。ある者は剣技の稽古をしており、またある者は弓術の練習をしているようだった。皆、真剣な眼差しで鍛錬に励んでいる姿があった。すると、一人の若い騎士が私に歩み寄ってきた。

「君、見ない顔だな?ここは君みたいなお子さまが来るところじゃない」

ラルフがムッとした顔でこちらに向かってきていたのだが、私は手で制して彼に話しかけた。

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