第19話 教師としてⅠ
今日は例の日のあの日が来た。
それは四国方面でもまだ夢園病による世界の浸食を受けていない県の一つ、鳥取にある救助隊及び開発研究を大まかに担当する大学の生徒らの短期顧問をするということ。
今回は俺、明魏、紅音、何故かシベリア。
他に勝義のグループとジルとセルルのグループ、それと
まあ車が違うからいいか。気負いしなくていいし。
ちなみに特別車両を使わないのは途中での事故事件を対処するためでもある。
『なんか一瞬失礼なこと考えました?』
「なんでもねぇよ、
『なんですって?!』
下手な茶番劇を過ぎ、本題に入る。
今回は全国エスポ救助隊員に毎年行われる行事及び増築された
「予定になかったが、シベリアにいい機会だ。俺が直々に勉強させてやる。」
「ん。私も壱星が仕事中に教えるから一緒に頑張ろう。」
「うむ。よろしくお願いします。」
休憩を挟みつつ数十時間掛けて鳥取へ着いた。
そこそこ大きいレンガ模様のビルと横長の校舎が建っていた。
そこに上位層と思われる生徒らが道を作って敬礼している。
この生徒らを指導している代表の先生と校長が出向いてくれた。
先生の方は王道の
姿勢を正して表立っているが正直心は猫背のままだ。
指導官による説明を整った体育館で行い生徒らに軍人のように叩き込まれていた。
そんな中腑抜けたオリ棒と現世の実践系男子生徒が良い風に思えない事をこそこそ語っていた。
「なあ、思ったんだけどさ。こんないい素材が元の世界になかっとしたなら別に夢園病ほっといてもいいんじゃね?」
「それな。しかも現実逃避できるならもういっそこのままに―」
偶に反社会的勢力の政治家が語っていることと同じことを言っている。聞いてていい気にならないが経験してない彼らなら若干そういう思想を持っても…
と思っている矢先で我慢できなかった紅音が明確な殺意を持って二人の生徒に刃を突き付けた。
「すみません。何か彼らが失礼なことをしたなら後で厳しく指導を―」
「夢園病はそのままにしていい?本気で言っているの?君らも敵なの?」
俺らはなんとか取り乱した紅音を抑え、怯えた生徒を立ちなおさせて凌いだ。
落ち着いたと思ったが最後に紅音は釘を刺した。
「次そんなことを壱星の前でほざくなら、殺す。」
心配してくれるのはありがたいが主義主張が強いのが傷だな…
何だかんだで前置きを終え、それぞれ各部門の生徒に就いた。
無口なセルルは心配だが、彼奴には翻訳がいるから問題ないか。
俺のグループが担当するのは
・
・
・
・アリア。CQCを得意とする狐
・ボルト。眠そうな機会装甲男子生徒。
これを代表とした計十七人である。
最近は夢民も代表リーダーとして救助隊メンバーに加えられる制度が最近確立されているがここはなかなか進んでいる。
普段指導する仙人のような担任は座学以外は俺らに任せるとのことで去ってしまい、代わりにスペシャリストを先生としてつけてくれる。
その人は
ワイルド且つセクシーでラフなジージャン系の服を着ている戦場のクールモデル。
生徒らが盛り上がっているほどの有名人。
「初めまして、ユーク・マリアンヌだ。
久しぶりだな壱星。」
「し、師匠…」
やっぱこの
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