ふりこ
湊「よおし、始まっちまいましたね。」
千穂「そうですねえ。」
湊「自由行動何するか談義が!」
千穂「楽しそうで何より。」
湊「えー、楽しくないのかい?」
千穂「私よりワクワクしてる人がいると一周回って冷静になるんだよ。」
湊と千穂は相変わらずと言ったところか、
前回同様親しげに話していて
微笑ましかった。
それに対して未玖は
話に割り込むこともなく
楽しそうに笑っていて、
茉莉もそれとなく笑ってみた、と思う。
ただ、視界の隅に映る
まるで脳面かと思うほど
感情を感じない顔をした
渡邊さんがいるものだから、
気が気でなかった。
°°°°°
茉莉「茉莉は渡邊さんのことを心配してるだけ。」
彼方「いつからそんなに偉くなったの。」
茉莉「偉くないし、知り合いの心配くらいしたって良いでしょ。」
彼方「言っとくけどそれ、心配じゃないでしょ。弱者を見て可哀想だから「なんとかしてあげよう」って声かけてるだけでしょ。」
茉莉「そんなつもりはない。曲げて捉えないで。」
彼方「じゃあなんで話しかけてきたの。過去散々言われたあんたが、私に。」
茉莉「…何かきっかけになるんじゃないかって思っただけ。」
彼方「うちと仲良くなるためとか綺麗事ほざく気?」
茉莉「言えたらよかったけどね。でも生憎違う。これは渡邊さんのためじゃなくて自分のため。」
彼方「へぇ…?」
茉莉「茉莉が少しだけ勇気を持つため。その練習。」
彼方「うちは踏み台ってわけ。」
茉莉「それは…。」
彼方「あははっ。」
---
彼方「いいよ、踏み台にしても。道具にしたってなんにしたって良い。その代わりうちだってあんたを利用するからね。」
茉莉「…っ!」
彼方「別に悪いことには使わないけど。そのくらいの覚悟があるんなら。」
°°°°°
前回彼女が笑った
夢だったんじゃないかと
思ってしまうほどに。
冷徹だの冷酷だの
噂されたっておかしくないだろう。
二つ名をつけるのだとしたら
なんとかの魔女とつきそうなほど
綺麗な人な上言葉数が少ない。
言葉数が少ないのは
単に大人数だからだろうけれど。
茉莉と2人でいた時は
反対によく話していたような記憶がある。
茉莉だからだったのか、
2人きりだったからか。
はたまたその両方なのか。
いがみ合いも疲れるものだ。
人を嫌いになるのにも
体力がいると聞いたことがあったけど、
ここ2、3年を通して
ようやく身をもって理解した。
湊「さあて、どこ行くー?」
千穂「お昼跨ぐしご飯屋さんもある程度決めてたほうがいいよね。」
湊「そうだねぇ。北海道かぁ、なんでも美味しそう。ねー未玖ちゃん。」
未玖「ね。お肉も美味しいだろうし、海鮮はもっと美味しそう。」
湊「それな!」
千穂「肉系は確か別日に食べる機会なかったっけ。」
湊「そなの?」
千穂「そうそう。どっかの工場だかなんだかの見学に行った後、近くにあるから行くみたいな…。」
湊「えぇーほんとにぃ?夢の出来事だったりしないのかい?」
千穂「いやいやマジ。この前配られたプリントに書いてあったよ。」
湊「え、うそん。見落としてたや。」
未玖「あ、本当だ、書いてある。」
湊「どこどこー?見せてちょ!」
未玖「ここ。ビュッフェとかいろいろ既に計画されてるみたい。」
湊「お泊まりも楽しみだけどご飯も楽しみ増えちゃうなこりゃ。」
けたけたと湊が喜んでいて、
千穂は慣れているのか
そんなに気にしていなかったけれど、
彼女がいるだけで
ここら一帯が明るくなるような気すらした。
孫を見守るおばあちゃんのような
気持ちすら出てくる。
湊はきっとはしゃぎすぎて
道端で転ぶタイプの
子供時代を送ってきたんだろうなと
勝手に想像が進んでゆく。
それと同時にそうか、と。
これは日帰りで、
1日だけ長いこと人と一緒にいて
集団行動すればいい学校とは
違うんだということに改めて気づく。
ということは、寝食を近くにいる
渡邊さんとも共にしなければ
ならないわけで。
いちいち突っかかってこられても
茉莉だって苛立たしいと
思ってしまうだろうし、
何より班のみんなに
迷惑をかけでしまうであろうことが
想像できてしまって嫌になる。
やっぱりあの時
「どっちでもいい」なんて
言わなければよかったな、なんて。
でもそう思っていたって
いざあの場面となれば
茉莉はああとしか返事できなかったろう。
ここで「嫌」と言って
軋轢を生むくらいであれば、
茉莉は何も言わないことを
選んでいたはずだから。
その結果がより大きな
軋轢を生むだろうと予測できないまま
今だけにしがみついてしまうんだ。
千穂「まあご飯屋さんと、近くで行ってみたい場所をいくつかピックアップって感じかなあ。」
湊「案外時間足りなくなっちゃうかもね。」
千穂「どんだけ回るつもり…。」
湊「回らずとももし雪があるんだったらうちは何時間だっていられそうだよ!」
千穂「そういう子だった…。」
未玖「修学旅行って5月か6月くらいだったよね?」
聞き専でいようと思ったすぐのこと、
未玖が明らかに茉莉の方を見て
そう言っていた。
話しかけられるなんて
思っていなくて、
はっとして思わず空気を呑んだ。
茉莉「あ、うん。それくらいだったはず。雪ってあんのかな。」
千穂「調べてみたら結構あったかくなるみたい。10〜20℃くらいだって。」
未玖「そっか。ちょうど過ごしやすいくらいなんだね。」
千穂「山の方に行かないと雪はないかも。ざんねーん。」
湊「えーん氷点下カムバックしてほしいー。」
千穂「いーじゃんあったかいほうがー。」
湊「雪にダイブしたいのー!」
千穂「あんたの地元、山の方なんでしょ?年末年始に帰省したでしょー。」
湊「のんのん、わかってないねぇ。田舎の山と北海道とじゃ雪が違うの雪が。」
千穂「どう違うのよ。」
湊「そりゃあ北海道行ったことないからわかんないけどねん。」
千穂「まーた適当言って。」
未玖「湊ちゃんって地元この辺じゃないの?」
湊「違うよ、大阪だよん。ど田舎にいたの!」
未玖「そうなんだ!」
千穂「の割には鈍ってないし、最初は嘘かと思ったよ。」
湊「え、そうなの!?」
千穂「なんかのキャラ付けかなって。」
湊「湊さんの心が打ちひしがれてゆくー。」
千穂「あはは…冗談だって。」
湊「それでいえばまつりんだって」
あ、と。
この流れだと茉莉に話を振られる、と
分からざるを得なかった。
茉莉は転勤族のお家だったから
いろんなところを回ってきた。
だからその話を
向けられるのだろう、と。
話に入れてくれようとするのは
とてもありがたいけれど、
自分のことを話すのは
あまり得意じゃなかった。
知ってもらえること自体は
きっと嬉しいことなのだろうけれど、
どうにもそれは考え込まないと
嬉しいに変換されなかった。
早々に話を切り上げられたら
いいなと思っていたその時だった。
彼方「どこに行くかを決めるんじゃなかったの。」
頬杖をついてこちらを一切見ないまま
小鳥の囀りのような可愛らしい声で
冷たく突き放すように
そう言っていた。
刹那、時間が止まったんじゃ
ないかと思うほど。
会話が一瞬にして止まるも、
渡邊さんは慣れているのかお構いなし。
すかさず湊が口を開いたのがわかった。
湊「やるねぇ…湊さんの雑談を押し除けるなんて…彼方ちゃん、今日からおみゃーさんは助手に任命しようぞ!」
千穂「あははー…迷惑だったら言っていいからね。」
彼方「うざい。」
湊「おっとお、ぐさっときたよんこのハートに!ま、話が長くなっちゃってもアレだし、先に決めてからわいわいしますかー。」
湊も湊で慣れているのだろう。
ひやひやとはしたものの、
伸びをする彼女を見ていたら
何とかなるのかもしれないとすら思う。
茉莉自身も、きっとこのグループとしても
湊に全信頼を寄せすぎているとは
節々で感じるけれど、
それ以外に方法がないとすら
思ってしまうのだ。
…これは考えるのを放棄して
諦めているだけだろうか。
それからご飯屋さんは
海鮮系と言う方向に
自然の流れのように決まっていき、
それを基準に周辺散策をすることにした。
あれこれ行きたい場所を
言っている湊の姿が見える。
話し合いにあまり参加していないからか、
遠い世界を見ているよう。
湊「彼方ちゃんは行きたいとこある?」
彼方「オルゴールのところ。」
湊「おけ!まつりんは?」
茉莉「うーん。」
既に候補として上がってるところを見ると
どうやらこれ以上に
増やす必要もなさそう。
そもそも茉莉は行きたいところはないし、
他のみんなが行きたいところに行けるなら
それで十分と思う。
茉莉「今上がってるところで大丈」
彼方「また逃げんの。」
湊「はいはーい喧嘩しなーい。」
彼方「どれでもいいならなんでいんの。」
湊「ほうら、ちくちく言葉どころかぐさぐさ言葉いっちゃってるからねー。」
千穂「まあ、一緒のグループになったんだしさ…。」
どうやら互いに根に持っていると言うか、
忘れることができないまま
今日までいるらしい。
でも、そうじゃなきゃこんなに
仲悪くないか。
茉莉と渡邊さんは前も
同じようにして仲が悪くなったんだっけ。
全くといっていいほど
同じような流れで
笑ってしまいそうになる。
そうだ。
その後、ゲーム友達や
兄ちゃんに話して、相談したんだっけ。
こう言ったらいいんじゃないかって。
茉莉「茉莉はどこ行きたいとか決めるのが苦手だから、本当に申し訳けど任せたいって思ってる。その他の調べ学習とか道順とか…少ししか力になれないかもだけど、別のことならできるから。」
茉莉はどうしても
能動的に動くことが苦手だった。
これをしてみたら?
これがいいんじゃない?
その言葉があってようやく動けるほど。
中学時代なんてもっと酷かった。
言われなければずっとその場に
立ち尽くしているんじゃないかと
思われているだろうほどに。
けど、すでに行く場所が
決まっているのであれば、
どの電車に乗って
どの順番に向かうのがいいかとか、
調べて発表があるのなら
そのことについて
事前に少しまとめておくとか。
そう言った決まったことを固めたり
進めたりすることはできる。
完全に1人作業でしかないけれど。
そういったことでしか
茉莉はグループとして
動いたり貢献したりすることは
できないかもしれないけれど、
何もしないよりはマシだと思いたかった。
わがままだと罵られるかもしれないと
笑顔で言ったものの
口を閉じて早々舌を噛み締めた。
返答に恐れていると、
どん、と唐突に
肩に衝撃が走る。
正面に座っていた湊が
身を乗り出して肩を叩いていた。
湊「よく言ってくれたー!んじゃ、電車の時間とかよろしくねん。んな急ぎじゃなくていいから、お暇な時で!」
千穂「そうだね。他に行きたいところある?未玖ちゃんは?」
未玖「少しガラスのところが気になってて。」
湊「ここだね!…ってなるとちょいと位置がずれちゃうからどれか削ったがいいかなあ?頑張ればいけるか!」
千穂「うーん。」
未玖「あ、無理そうだったら全然いいの!」
湊「えー、でもせっかく北海道に行くチャンスだし、みんなの行きたいところ1か所は周りたくない?」
彼女は茉莉から手を離すと
「じゃあー」と言って
スマホの地図と照らし合わせだした。
湊「うちが行きたいところ提案しすぎてるし…そうだなあ、プラネタリウムは確実に時間かかるから削っちゃおう!」
未玖「いやいや、そこまでしなくても…」
湊「その代わり、湊さんにゃとっておきの案があるのさ!」
千穂「まーた変なこと考えてるでしょー。」
湊「いーや、当日待ってなさいな。ワンタップで終わるんだから!ポチればいけるから!」
千穂「それは…何か分かったわ。面白そうって思っちゃった自分が悔しい。」
湊「よおし、決まりねー。」
そう言ってプラネタリウムと
書かれた文字の上に、
あっという間に線を引いた。
それから大まかに行きたい場所が
絞られたところで、
本日最後の授業は終わった。
終わり次第解散だったもので、
渡邊さんは興味なさげに
すぐに鞄を持って退室していく。
よっぽど苦痛な時間だったのだろう。
茉莉も相当気を張った時間だったらしい。
渡邊さんが原因だけれど、
なんだか同情しそうになった。
近くでは茉莉たちと同じように
鞄の中に筆箱やら何やらを
しまいながら話す2人がいた。
千穂「ねえ湊。」
湊「ほいほい?」
千穂「ちょっとさ…渡邊さんって子、本当にうちのグループで大丈夫なの?」
湊「あー、気になっちゃう?」
と、千穂が小さな声で
話しかけているのが聞こえてしまった。
反して、湊は全く
気になりませんと言った様子で
いつも通りの…
多少は声を抑えているんだろうが、
それ相応の声量で返事をしていた。
湊「んー、うちはああいう路線ずれてますよーって軌道修正してくれる子、貴重な人材だなーって思うんだけど。」
千穂「それはそうだけど、言い方がさ。」
湊「これこれストーップ。」
千穂「…?」
湊「それを言ったらいつか自分に返ってくるかんね!」
千穂「…はいはい。」
湊「んじゃ、うちはここいらで!お先に失礼。」
そして湊も風のように
教室から去っていってしまった。
それを見届けた千穂は
1度大きくため息を吐くかのように
肩から息を抜いていた。
未玖「湊ちゃん…パワフルだし人ができすぎててすごいね…。」
千穂「ほんとに。同級生とは思えないくらい。」
実際1つ年は上だけど、
そのことを知っているのか知らないのか
分からなかったが故に、
突っ込むのも良くないと思い
そっと口を閉じる。
もしかしたら親しい人にも
言っていないのかもしれないし、
湊だって勝手に言いふらされても
いい思いをしないだろう。
千穂「ああいう人格者ってどうやって生まれるんだろうね。」
未玖「だね…。」
千穂「でもたまーに心配になるんだよね。」
未玖「心配?」
千穂「そう。あの子、ずっとああいう感じだからさ、いざずしんと落ち込んだ時ちゃんと話せるような相手っているのかな、とか。」
「ああ、悪口とかじゃなくて」と
千穂は荷物をまとめながら言う。
千穂「仲良しだしうちも湊のことは大好きなんだけど、ある意味線を引かれてるような感じ。」
茉莉「パーソナルスペース的な…?」
千穂「んー…なんでいえばいいんだろ、人との距離も近いんだけど、肝心なところには踏み入れない感じ?」
茉莉「なるほど。」
千穂「あの子、近くにいない時があるんだよ。」
未玖「近くに?」
千穂「人格者すぎてね?」
茶化すようにそう言って、
茉莉たちも解散することになった。
他のクラスに集まっていた班たちも
続々と解散しているらしく、
帰りのホームルームがない分
早くに解散できてラッキーだと
はしゃいでいる男子生徒まで見かけた。
人格者すぎて近くにいない。
言い得て妙と言うか、
いっている意味はそれとなくわかった。
この前相談した時もそうだったけれど、
結局茉莉はどうしたいのか、とか
気づかせてくれるような話をしていたし、
かと言って相手を
下げるようなことも言わない。
基盤として悪口を言わない人なのだろう。
誰かを恨んだり嫌ったりなんてことも
なさそうだなんて
勝手な理想を見てしまう。
彼女は端的に言うと
大人だなと感じていた。
考えながら歩いていると
いつの間にか目的地についていることが
最近あるあるとなってきた時。
駅のホームには
見覚えのある立ち姿がふと見えた。
こんなところで会うなんて
…とは、学校の最寄駅だし
そこまで思わないけれど、
運は悪いなとは思ったのかもしれない。
近づいていくと、
ふと彼女が顔を上げた。
また脳天から突き出るような声で
茉莉のことを刺してくる。
彼方「…何。」
茉莉「いーや、何も。」
そのまま通り過ぎようとした時だった。
長い足をそっと転ばせるように
前に出してきたのだ。
もう少し歩けば本当に躓きそうで、
思わずきっ、と睨みかけてしまう。
彼女の顔が視界に映る。
すると、渡邊さんは
顎で隣にこいと
指図するように顔を動かした。
嫌なら無視すればいいのに、と思いながら
嫌々隣に並ぶ。
もう少しで電車が来るのが
不幸中の幸いだったろう。
彼方「前から節々で感じてたけど心変わりでもしたの?」
茉莉「心変わり…そんなつもりはあんまなかったんだけど、子供のままじゃ駄目だなって思った場面があっただけ。」
彼方「ふうん、子供っぽ。」
茉莉「…そっちもなんか変わったよね。」
彼方「人間は変わるもんでしょ。」
茉莉「あー…そういう嫌味っぽいところとか根本は変わってないけど…。」
彼方「何、嫌がらせ?」
茉莉「ま、半分は。」
彼方「嫌なやつ。んで、どこが変わったって。」
茉莉「んー…なんか、人の話を聞くようになったって言うか。成長したよねって思う時がある。」
彼方「あっそ。何様なんだか。」
茉莉「そっちは覚えてないかもだけど、あの時本当に話を聞こうとしなかったじゃん。」
彼方「あんな意見のないお人形さんの言葉なんてないも同然。聞くだけ無駄だったから。」
茉莉「じゃあ今の茉莉は最低限話す価値はあるってことでいいね?」
彼方「心変わり分は多少ね。」
ふん、と鼻を鳴らしてそう言った。
すると、遠くからかんかんかんと
踏切の閉じる音が響いてくる。
彼方「あの時よりはうちも余裕できたし。」
茉莉「そうなんだ。」
あの時よりは。
それが指す先は間違いなく
茉莉たちが中学2年生だった時のこと。
茉莉「今度は修学旅行行けるといいね。」
彼方「それはあんた次第でしょ。」
茉莉が当時のことを
誰かに横流ししなければ。
そう釘刺されているようだった。
今彼女の教室では
どのような扱いをされているのか
把握していないけれど、
学校に来れている以上
そこまで不便はしていないのではと思う。
彼女自身の性格で
自分の首を絞めていることは
あるだろうけれど、
少なくとも過去の言動や噂で
苦しんでいるわけではなさそうだった。
大音量のまま電車はホームへと
滑り込んでくる。
それと同時に茉莉には
さっさとあっちいけと言うように
また言葉にせず
顎やら目つきやらで指示してくる。
癪だけれど、このまま一緒にいるのは
茉莉だって嫌だったもので、
素直にその場から離れた車両に乗り込んだ。
渡邊さんは嫌いな人で
あることには変わりない。
できれば関わりたくだってない。
けれど、互いに2年の時を経て
いろいろなことがあって
それぞれ乗り越えてきたんだと思う。
いい関係とまでは言わずとも、
昔より多少、互いにいい方向に
進めていたらいいな。
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