スキル?ステータス?関係ない、僕が最強だ。
くそ、あの受付嬢本当にムカつくな。
だが俺には本物の強さがある、実力でねじ伏せる。
だが俺が使った第二式4次光線威力強過ぎたな。
一段階弱いタイプの第1式で十分だろう。
「ティアは、このギルドで待っていてくれ。
実力証明のために僕1人でゴブリンジェネラルをぶっ倒す」
ティアは少し寂しそうに頷いた。
逃げるようにギルドを出ると受付嬢が「死にますよ!!!」と言ってた気がするが無視した。
まあゴブリンジェネラルって騎士クラスの奴らが十数人いないと勝てないらしいし無理もない。
受付嬢に渡された地図を見ながらゴブリンジェネラルの拠点に向かう道中この星について、この星に来た時について考えてみた。
そもそも魔王って何だ?
あの俺たちに魔王を倒せと命令してきた声の主は声だけで潰されそうなまでの殺気を感じた。
なぜあいつ自ら魔王を倒さないのか?
なぜこの星に来た途端に記憶を失ったのか?
ティアはなぜ記憶を取り戻す鍵となるのか、、、
僕の頭で考えてもわぁかんね、、、
ティアは頭がいいけど僕の記憶がなくなってることを知らない。
だからこうして1人で頭を絞っているわけだ。
このようなことを考えていえう間に近しいとこまで来た。
ここか?そこにはまた洞窟が広がっていた。
ゴブリンってのは洞窟が好きなんだな。
ゴブリン発見まだ入ってまもないのに10匹以上いる。
「第1式2次小型光弾拳銃展開、弾薬生成、完了。」
この力は、機械型魔力兵器とでも呼ぶか。
魔力使ってないけど。
ちなみに第1式2次のこの力は、極小に小さくされ、腕に組み込まれている小型光弾銃を大きくし、展開。
その後土など個体のものを光の速さで発射する。
つまりその個体次第で威力も上がると言うわけだ。
まあ土でもこの世界ではチート級の威力だろうけど。
だって余裕でゴブリン貫通しちゃってるし壁抉れてるし。
ここ、洞窟のくせに部屋がたくさんある。
こいつら掘って住むぐらいの知能はあるんだな。
人の次くらいにかしこいんじゃないのか?知らんけど。
そんなことを考えながらゴブリンどもを蹴散らして進んでいくと異様な雰囲気がする部屋があった。
そこに踏み込んだ瞬間にわかった。
これまでとは桁違いの強さだ。
空気が急激に重くなった。
ようやくボス様のお出ましってわけか。
こいつ、、、後ろが黒いそれにかんじたことのないものを感じる。
ははっこいつが魔力ってやつか、魔力がデカ過ぎるやつは目に見えるのか、そしてさっきの小型光弾銃を打ったが効いていない。
おいおい、雑魚敵の将軍ランクの強さでこれかよ。
ゴブリンの長はどれだけ、いや魔王はこいつらレベルでも目に留まらないほど強いのか?
てか第二式4次光線はこいつ吹き飛ばしちゃうから証拠できないし、第2式これ以外記憶がないし、、、
小型光弾銃も効かない、だから第一式はどれも喰らわないだろう。
何か思い出せないのか、ティアが記憶を開ける鍵、、、はっ試しにあいつの顔を鮮明に思い出してみよう。
「ぴっこーん!!!」
「はは、ははは」
思い出しちまったぜ。
「第0式3次神の剛腕刀、解剖、展開完了」
そして僕はある刀を手にすると、一瞬にしてやつの首を切り裂いた。
この力は自分の左腕を刀して使うものだ。
それでも腕は腕、自由自在に伸ばしたり、動かしたりできる。
つまりこの刀を手にした僕の攻撃はこの狭い部屋なら全てが僕の攻撃ターンとなるわけだ。
「Xpを30,000獲得しました。レベルが7から24に上がりました。」
レベルは、自分の魔力や力によって上げられるようだ。
ステータスを確認してみるか。
Lv 24 Hp100 St 40 Mp60 Sp 40 スキル Sa
さっきから体が軽いと思っていたらそういうことか。
多少しか変わらないと思っていたが、こんなに大きく変わるものなんだな。
そういやこのSaっていうスキルなんなんだろ、ぽちっ
なんか表示が出てきたんだけど、、、このスキルは、雑魚にのみ与えることの許されたもので、ってこいつまで俺を煽るのか!!!まあいい、で敵のステータスの1000分の1が与えられます。
なるほどねー本当の雑魚ならほとんど意味ねースキルじゃねーか!俺強くてよかったわ〜
そうして僕はゴブリンジェネラルの首を持って洞窟を後にした。
いつのまにか夜になっていた。
まあこの洞窟広かったし仕方ないか。
ここの道中で考えていたことが少しわかった気がする。
あの将軍クラスのゴブリンであの強さだ。
魔王はどれだけ強いのか、あの最強に近しいと思っていた声の主が倒せない程の強さということか、、、
そして勇者の存在意義だ。
勇者は魔王と対の存在であるから、魔王に対抗で きる唯一の人間ということになるのだろう。
だがこんなもの全て憶測だ。
魔王やあの声の主に直接聞いてやりたいところだぜ。
そんなことを考えながらギルドへと帰った。
するとティアがうつ伏せで泣いていた。
「おい受付嬢、ティアに何かしたのか?」
僕はそう言いながら鋭く感情のこもっていない目でそいつを睨んだ。
その瞬間ティアが僕に抱きついてきた。
「遅いよ」
そうか、ティアは僕を心配して泣いてくれていたのか。
僕はこの優しい彼女を抱き返した。
「ごめん、だけど僕は最強だ。そう簡単にいなくなったりしないよ」
そう言って頭を撫でた。
そうすると彼女は安心したのか、僕の腕の中で眠りについてしまった。
そして僕はティアをおぶると受付嬢にゴブリンジェネラルの頭を渡し、報酬の金をよこすように促した。
「金貨2枚です。私たちのギルドでは、あなたたちに見合った報酬を渡せません。なんたって小さな村ですから。帝都に行くといいでしょう。あそこならあなたを勇者として雇ってくれるギルドがあるでしょう。ギルドを出てすぐそこに宿があります。」
この状況を察してくれた彼女は小さな声で説明してくれた。
そのまま宿に向かった。
ティアを寝ころばせて自分も寝ようとした時、彼女が話しかけてきた。
「もういなくなったりしないよね?」
暗くてよく見えなかったが、ティアは目に涙を浮かべているように見えた。
そして僕のベットへ彼女は入り込んできた。
ああ、僕はこんなにも寂しがり屋で甘えん坊で何より優しい彼女を1人にしてしまったことを心の底から後悔した。
「もう僕は居なくなったりしない、これからはずっと一緒だ。死ぬ時も、」
そう言いながら僕は彼女が安心するように、優しく彼女の頭を撫でた。
安心したのか、ものの数秒で眠りについた。
彼女を見ているだけで、彼女に触れているだけで憎しみどころか全てが浄化されていくような気がする。
彼女は何がなんでも守り抜くと心に誓った。
そうして夜が明けると僕は昨日受付嬢と話したことをティアに話した。
だから起きるとすぐに僕たちはこの村を出て、帝都へ向かった。
その道中で僕は気づいた、
「なあティア、もう2日、ぐらいあの村にいたのに何も食ってないよな、、、」
「私もお腹空いたよあの鳥でも食べよう!」
そうして僕は、自分の腕を抜いて刀にし、鳥の首を断ち切った。
ティアの手料理が食べられるとは!味付けなくてもきっと幸せになれる!
僕の腕を見てめっちゃ目をかっぴらいていたが、すんごく手際よく火をおこし、枝に鶏肉をブッ刺して焼き始めた。
やはり、見た目どうり家庭的だ。
なぜ未来でも手料理が衰退していないかだって?
そんなの一つしかないだろ男のロマンだ。
そのロマンのために女性は自ら料理を作ってくれるのだ。
そうして鶏肉を食いながら帝都に向かい、ついた頃にはもう夜だった。
そしてそこに居た門番に宿を聞き、一晩泊まった。
翌日、その門番に自分が勇者であることと自分を雇えそうなギルドを聞いた。
なんかあの村と違って一瞬で信じ、王様とやらに謁見しろと言われた。
その門番に案内されるがまま、めっちゃ豪華な城に連れてかれた。
王様は人の王であるとその瞬間理解した。
そして案内された場所に行くや否や僕は手錠をかけられる、何かスプレーのようなものをかけられ、薄れゆく意識の中
「ティ、ア」
その声を最後僕の意識は途切れた。
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