力の解放

 少し歩いて行くと村のようなの小さな集落があった。

 木造建築ばかりで我々がいた星とは随分かけ離れた技術差のようだった。

 木造建築。

 あまりみおぼえがないが、柔らかい感じがして落ち着くな。

 こういう建物もこれはこれで魅力があるな。


「アル、あれ村だよね!魔王の話でも聞きに行こうよ!」


 畑仕事をしている農夫か、この世界は機械すらないのか、当たり前を当たり前と思うなってことか、、、


 てか、今思ったけど記憶が少し戻っていた。

 全然気づかなかった。

 ティアのおかげなのだろうか?まあ、確実に記憶を取り戻してきているようで一安心ってとこか。


 だが、あの世界の常識程度の記憶しかない。

 思い出らしい思い出を早く思い出したいものだ。



「おい、そこの農夫魔王の居場所を教えろ、僕が勇者だ。」


「ゆ、勇者様?!冗談よしてくださいよ。」


 なんかやっぱうざいとかじゃなく、こいつが憎く感じる。

 だから僕はティアを見る。

 気持ちが浄化されるう!!!


「冗談?ふっ笑わせてくれるな、なら証拠にこの村を一撃で無かったものにしてやろうか!」


「分かった。そこまで言うなら、ゴブンリ共を殺してきてみろ!」


 そう言われると僕たちは、農夫に渡された地図を持ち、地図に示された森へ向かった。

 怒らせちったから、帰ったら謝りに行こう、、、


 日中なのに太陽の光の通らないその場所は、初めて見る自然の壮大さだった。


 僕の星である地球は、とうの昔に人によって自然は滅ぼされていた。

 島は海に呑まれ、人類同士の戦争で自然も滅んだ。


 それに飽き飽きして地球を滅ぼしたai 「インフェルノ」は全てを消したのだろう、、、


 ここがその山か、遠くにある山よりかは小さいが、まあまあ奥が深そうな穴があるから間違いないだろう。


「アル、ここ50体くらいの生命反応があるよ、、、」


「なぜわかるんだ?」


「あれ、アルに言って無かったっけ、、、

怒らないで欲しいんだけど実は、頭がいい事を理由に頭にチップを入れる身体強化をしたんだ。

そういうのやらないでって、アルが言ってたけど、アルの役にたちたかったんだ、、、」


「そうか、僕にはそういうのないのか?」

「何で覚えてないの?!アル、昔あの事故で四肢を、、、アルを治すためにあなたのお父さんが全財産をかけてアルに、その四肢を与えた。」


 僕の四肢は、正常のはずだ。機械のような鉄鉄しい見た目でもなく、感触も柔らかい。


本当に覚えていなさそうなのかと思ったのか、


「大丈夫?」


と僕に言いながら手を握った。


 その瞬間、記憶のような何かが頭に入り込んできたなるほどこれが僕の力か。

 使い方が頭の中に入り込む。

 力が溢れてくるみたいだ。


「は、ははははは!!!安心しろ、ティア戦闘は僕に任せて下がっててくれ」


 声に反応したのか5体程のゴブリンが突っ込んできた


「アル、来たよ」

「わかってる」


 僕はそう言いながら手にちからを込める、、、


「第2式4次光線発射準備完了」


それを奴らにぶち込む


「ぷいーん、ばーーん」


 僕がそう言うと

 物凄い光と共に轟音が鳴り響いた。

 なるほどこれが力、最高だ。

 これがあれば魔王とやらも瞬殺だな。


 手の中から解き放たれた眩い光り輝くレーザーは山ごと吹き飛ばしてしまった。

 勿論ゴブリンたちもあたかたもない。


「アル!さすがにやりすぎだああ!!!!」

「ごめんて、まあこの大きさの光が、爆発が見えればあの農夫も納得がいくだろう」


 身体をアップグレード。

 完了しました。

 Xpを2057手に入れました。

 レベルが1から7にレベルアップしました。


「何だ今の声、まだいるのか?」

「え?生命反応はないよ?」

「聞こえなかったのか?今の?」

「何も聞こえなかったけど、、、」


 地球でも稀に噂になっていた心霊現象ってや か?

 そんなはずはない!

 幽霊なんかいない!

 怖くなんかないからな!

 そう言いながら僕はティアとの距離を縮めた。

 そんな僕を不思議そうにティアは見つめた。


「ならまあ、いいやとりあえずあの農夫のとこ行くか」


 そうして、もう洞窟とは言い難いトンネルを歩いて外へ出ると、


???「あなたたち、、、何者ですか?勇者なのですよね?」


 最初この星に来た時に聞こえた声だ。

 只者じゃない殺気を感じる。

 押し潰されそうだ。


「ああ、勿論勇者だ。だからその殺気を抑えてくれ、、、」


「ごめんなさい勇者の名を語る愚者かと思ってしまいました。

ならば貴方は歴代最強の勇者です。

では今後ともよろしくお願いしまーす!」


 ここで質問攻めにしても殺される未来が見えた。

 ここは温厚にそして魔王を倒して信頼を得てから質問攻めにしてやるとしよう。

 そして、その後村に向かいあの農夫のところへ向かった。


「マジで勇者だったんすか、魔王じゃないですよね?」


「僕は魔王を殺す。強さは証明はしたはずだ。居場所を教えろ」


「私はただの農夫ですから冒険者ギルドなら、聞けるかもしれません。勿論ご案内しますよ」


「あの、さっきはごめんなさい。村を無かったものにしてやろうなんて言って、、、」


 僕がそう言うと、農夫は驚いたような表情をしてから微笑んだ。


「私もごめんなさいね、疑ったりして」


 その後は農夫に色々聞きながらギルドに行った。

 農夫によるとこの世界には機械技術は何処にも無い。

 代わりと言ってはなんだが、魔法と言うものがあるらしい。

 その技術に優れたものが冒険者や騎士となり、魔族に対抗していると言うわけらしい。

 そして、あの光線は魔法じゃないのかと驚かれた。

 話しているうちに理解した。

 この人は、くそ優しい。

 偉そうにしてた過去の自分を許せなくなった、、、


「こんにちは、冒険者希望の方ですか?私はここのギルドの受付嬢です。」


 やっぱ憎いもうこれから人がいたらとりあえずティアを見つめよう、いや待てよ。


「ひゃっ!?!?」


 とりあえずティアの手を握り、受付嬢を見てみた。

 憎くないこりゃあいい憎いどころか安心してくるぜ!!!


「俺は勇者だ。魔王の居場所を教えてくれるか?」


「冒険者になって自分で探して下さい、人間に知っている人はおそらくいません、」


 なんか急に睨んで、むかつき出した。

 この人怖っ

 そしてボソっと「ラブラブしやがって」と言った。


 てかマジかよ、場所わかんねーのか。

 つーかあの農夫いつのまにか帰りやがったな。


「ではまずあなたの能力を測らせて貰いますね」


 その表記を見て受付嬢は僕をさらに強く僕を睨みつけながら言った。


「Lv 7 Hp(体力) 20 St(強さ) 5 Mp(魔力量) 2 Sp(スタミナ) 8 スキル Sa 、、、雑魚ですね平民以下ですよ諦めて下さい。

夢を見るならその謎のスキルを解読して、修行してからにして下さい」


「おい、農夫!!!戻ってこい!!!」


 約3分後、あまりの声の大きさきビビりながら農夫が戻ってきた。


「さっきのことをこの受付嬢に説明しろ!」


 そしてさっきの光線はこの人達であり、有害なゴブリンを倒すためだと説明してくれた。


「嘘のようですが、さっきの轟音と地鳴りあなただったと言うわけですか横の女性さん」


「もう!それでいい早く!僕たちを!冒険者に!し!ろ!!!」


「分かりましたよそれだけの実力を持った人がいればあなたのような雑魚でも安全でしょう。どうぞ冒険者カード2枚分です、右下をタップしたら今のステータスを見れますよ。」


「アル、、、あの手、、、」


「こうしていると安心するからやってるだけだ。気にするな」


 そう言うと彼女はそっと目線を逸らし顔を赤らめた。

 やっぱこいつ可愛いわ。

 もうキュン死しそう!!!!


「では、そこの掲示板の討伐ミッションをやって金を稼いで、やれるものなら魔王をたおしてくださーい!」


 そしてそれを見る


「ティアいいのがあった。このゴブリンジェネラルとやらをぶち殺しに行くぞ。」


「頑張って生き残って下さい。ユウシャサマー」


「最後までムカつくやつだったな、まあ僕は大人だからなこの程度で反論しないのだ。」


「えらい、えらい」


 ティアはそう言って僕の頭を撫でた。くそ、恥ずいけど落ち着くもっとやってほしいぜ、、、













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