新しい星で勇者生活

キアラト

世界の終わりと冒険生活の始まり

「もういい、なにもかも俺の前から消えろ」


 50923年地球は、人間が創り出したai 「インフェルノ」による暴走を受けた戦争に敗れ地球は滅された。

これはそこから逃げ帰った、体の脳以外のほぼ全てが機械であり、人間の唯一の生き残りである2人の逃げかえった先の星「ディバイン」へでの物語である。


「アル、ついたぞ」


 うるさい、うるさい。俺は、世界を滅ぼさなくちゃならないんだ!

 消えろ消えろ。

 あの馬鹿どもを全てぶち殺さ無くちゃ、、、


 憎しみが僕をのみこもうとしている。

 記憶が何もない、ただ全てが憎いことだけが頭の中に残り続ける。

 こんな感情いらないのに、誰か、誰か僕を救ってくれ、、、

 苦しい、このまま死んでしまえば楽になれるだろうか?


「ねえ、いい加減起きてよアル!」


 その声を聞くと、僕は体の力を抜くことが出来た。

 憎しみが、浄化されていく。

 苦しみが、なくなっていく。

 僕を救ってくれたのか?


 あとなんか、頭の後ろがぷにぷにしている。

 そして目を開ける。

 寝ぼけているのか視界にもやがかかったような感覚に襲われた。

 ま、いっかそれよりも


「君は、、、一体?」

「何寝ぼけてるの、ティヤ。幼馴染の顔くらい覚えといてよ!」


 幼馴染み、そしてティア、、、やはり思い出せないだが、良い関係にはあるようだ。

 こいつといると記憶も思い出せそうな気がする。

 なんだかお母さんみたいな安心感がある。

 頭では覚えてなくても体は覚えてるってやつか。


「僕は誰なんだ?」

「アルラキス、どうした?ぷにぷにに頭食われて頭バグった?」


 アルラキスか確かに、体に染み付いているようにしっくりとくる。


ん?

頭を食われてる?

ぷにぷに?

手を頭のあたりに近づけると、ぷにってした。

冷んやりしてて、気持ちくて、食べちゃいたい。

これは!!!永遠とさわれる!

ああ、癒しってこういうものを言うんだな。

この子は、持ち帰るとして、、、


「なあ、あんた、ここはどこなんだ?」


「私もわからないんだ。それよりいつもみたく、あんたじゃなくてティヤってう呼んでよぉ」


???「あのー、、、スライムに食べられて何してたんですか?」


 どこからともなく声が聞こえた。

 それは、女性らしき声だった。

 周りを見渡しても誰もいなかった。

 それに頭に直接語りかけられているみたいだった。


 苦しい、、、まただ、また憎しみが溢れ出す。

 さっきは、声を聞いて落ち着けた。

 だから僕はじぃーっとティアを見続けてみた。

 そうすると、予測通り落ち着いてきた。

 ティアは、僕のなんらかの因果に関係しているのだろうか?

 僕が見つめたことで、ちょっと顔を赤らめている彼女を見て、こいつ可愛いなと思ってしまった。


???「らぶらぶしてるとこ悪いんですけど、そろそろいいですか?」


 そう女性の声をしたなにものかが、声を少し震わせてイラつきながら話してきた。


「あっ、悪いな。続けてくれ」


「はあ。あなたたち、魔族と魔王を倒してくれる、異世界からの訪問者、勇者であってます?」


 異世界、異なる世界の勇気ある者か、、、

 僕は、昔自分の国のために、、、

 その瞬間少しだけ、記憶が戻ってくるような感覚に襲われる。


 でも、体がそれを許してはくれないかのように頭痛に襲われる。

 くそ、だめだ。


 それに魔王に魔族か。

 魔は、悪の存在を表す存在である場合が多い。


 つまるところ、この世界救ってくれますか?的なことを頼んでいるわけか、、、


「ああ、僕たちが勇者だ」


「アル?」


 僕は口に人差し指を当てながらティアを静かにさせた。

 それを素直に聞いたティアは不思議そうに僕の目を見て目を逸らした。


 その間ずっと僕はティアを見続ける。


???「おおやはり、ではこの私の、、、いや私たちの世界を、その特別な力を使いこの世界を滅ぼさんとする魔族とそのものをすべる魔王を滅ぼして下さい!」


「ああ、まかせとけ」


???「それではよろしくお願いしまーす!」


 そう言って声の主は嬉しそうに言い、それと同時にに声も小さくなってしまった。

 この星のことを何も聞けなかった。

 場合によっては住むことになりそうなのだが、、、


 ティヤは僕たちが話し終わり、相手いなくなることを確認すると、僕に近寄って来た。

 何だか安心する。身体が彼女を大事だと言っている。


「ねえアル、何であんなわけのわからないことを引き受けたんだ?」

「勇者というのは、世界を救う者だとあの声の主は言った。そしてさっきのやつはこの星に詳しそうだったからな。

その悪の種族を滅ぼせば、やつにまたあって話を引き出せるはずだ。」


「やっぱり優しいね、アル。昔からそんな言い訳みたいなこと言って自分を犠牲ににして他人も私も救ってくれた」


「気のせいだ!」


 なんか恥ずかったからの否定しといた。

 それに僕はそんな完成された人格の持ち主だったのか。


 彼女はそう言う僕に優しく微笑みかけた。

 何故かこいつの声は安心する。

 嫌な気がしない。


「じゃあとりあえずは、魔王の居場所を聞くために人を探し出すとするか」


 それでそいつらの英雄になることができればこいつの幸せを。

 違う自分の為に僕はなんの為に生きてる!

 理由理由理由、ない、、、

 馬鹿な頭を働かせ過ぎたのか、意識が暗闇へ落ちて行くのを感じた。


???「No.0、テレビつけて、あとエアコン」


「はい」


???「No.0ご飯のレシピ調べて」


 何で顔も知らないお前なんかのために僕が


「はい」


 黙れよ。お前なんかの為に生きる理由なんてない、ない、ないない、、、


「ない、ない、ないない、ない!」


「おい!アルどうした?急に倒れて、、、心配したぞ!それにさっきのないってどういう」


 何か朧げな夢を見た気がする、過去の記憶なのだろうか?

 だけどこれは僕の記憶じゃない、憎しみが溢れているこの記憶は、体が拒否反応を起こしている。

 あの声の主に何かされたのか?

 それよりも心配してくれているこいつを安心させなきゃな!


「ごめん、もう大丈夫だ、寝不足だったかもしれねえ」

 

「いや、この星についた時スライムに食われながら気持ちよさそうに寝てたでしょ!」


「確かに気持ちよかったけど!、、、」


 否定したかったけど、否定のしようがないな、、、

 てかマイスウィートスライメーンが消えたんですけど?!


僕は、君を忘れないよ。永遠と、、、

はあ、まあ旅に出るしかないか、、、















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る