第10話 ボディーガードがお友達
エイデンとのお茶会当日
エイデン「マリ、すごくよく似合ってるよ。」
マリーナ「ありがとう。これ、すっごく気に入ったわ!」
私はエイデンにもらった赤いドレスの裾を持ち上げて1回転した
エイデン「髪も綺麗だね。僕があげた髪飾りも使ってくれて嬉しいよ。」
マリーナ「これはね、私がずっと昔から一緒の友達にやってもらったの。」
エイデン「僕も見てみたい!呼べないかい?」
マリーナ「ふふっ。呼ぶも何も、ずっとさっきから私の横にいるわよ。」
ミミは私の横で顔を赤くしている
マリーナ(本当、可愛いんだから。)
エイデン「この人がか!すごいな!」
マリーナ「すごいでしょう?私の自慢の友達よ。」
ミミ「友達だなんて…!使用人ですよ!」
と可愛く首を振った
そんな感じで話していると、フリアがこちらに向かってきた
フリア「エイデン皇太子様!お久しぶりです。」
マリーナ「そういえば、あなたたちは今日久しぶりに会ったのね。」
エイデン「散歩中かい?」
フリア「はい。あ、そうだ。姉様、あとで勉強を教えていただきたいのですが。」
正直、もう部屋に戻って寝たい
マリーナ「明々後日ね。今からエイデンと出かけるの。」
フリア「どこにですか?私も行きたいです!」
エイデン「本当にあそこに行くのか?」
マリーナ「ええ。私も現地の人たちのことを知りたいの。」
エイデン「わかった。だけど、ちゃんとボディガードの人を連れて行ってね。」
マリーナ「わかってるわ。」
フリア「あの。どちらに?」
マリーナ「グルワース村よ。だからフリは来ちゃだめ。」
フリア「グルワース?」
マリーナ「すごく危険なところ。だからついてこないでね。」
フリア「危険なところに?父様は?」
キュール「もちろん行くぞ。」
と、父様が急に出てきた
ミーナ「本当に危険なところだから、絶対に気をつけてね。」
マリーナ「はい!では、行きましょう!」
エイデン「ああ。」
そういうとエイデンは指を鳴らした
そして、大男3人が私の前に並んだ
エイデン「今日、マリのボディーガードになる男たちだよ。」
マリーナ「初めまして、マリーナです。」
大男たち「初めまして。お嬢様。今日は全力を尽くしてお守りします。」
マリーナ「よろしくお願いします。」
馬車の中
聞けば、金髪の目に傷がある男はベンといい、
赤髪の怖そうな男はマイケル、緑髪の一番大きい男はライナーというらしい
マリーナ(ボディーガードって3人も必要?正直息苦しい。)
そんなことを考えていると、あっという間にグルワース村に着いた
マイケル「お嬢様、お手を。」
マリーナ「ありがとう。」
ゴツゴツした手…
マリーナ「いつも頑張っているのですね。」
そう微笑むとマイケルは顔をぽかんとさせた
マリーナ「がっしりした手…頼りになります!」
マイケル「ありがとうございます…!」
ベン・ライナー「お嬢様‼︎」
ベン「僕だって!手!自信ありますよ‼︎」
ライナー「俺もです‼︎」
びっくりした
1人褒めたらこうなるなんて
マリーナ(犬みたい…。可愛いなぁ…。)
私はにやけてしまった
こんなに顔が緩んだのは久しぶり
マリーナ「みんなすごいですね!本当に頼りになりますよ‼︎」
そんなこんなしているとエイデンがこちらを見つめているのに気づいた
マリーナ「どうしたの?」
エイデン「僕だって頑張ってるのに。」
マリーナ(前世で裏切ってきたじゃない…。)
私は仕方ないなという気持ちで
マリーナ「エイデンも十分すごいわよ。」
と言ってあげた
マリーナ「みんな、私と友達になりましょう!」
ベン・マイケル・ライナー「え?」
マリーナ「私もあなた達に敬語を使うのはやめるわ!」
ライナー「当たり前です!敬語なんておやめください!」
マリーナ「あなた達も私に敬語を使うのは禁止‼︎『マリ』って呼んで‼︎」
マイケル「そんな!」
マリーナ「いいの‼︎私が許可してるんだから!」
ベン「マリ…?本当にいいか…?」
マリーナ「良いって言ってるじゃない!」
一瞬でその場が温まったのがよくわかった
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