第2話 もう1度

 眩しい光が見えた

 昔見たような光景

 小さな手

マリーナ(ん?なんか、戻ってる?)

 1839年 1月19日 第一皇女 マリーナが生まれる

ミーナ「生まれたわ!」

 母様は笑顔だ

 父様も横にいる

 そして私は泣いている

マリーナ(…うん。戻ってんな。)

 1842年 マリーナ 3歳の誕生日

ミーナ「マリ!誕生日おめでとう!」

マリーナ「ありがとうございます!母様!」

 私は神にチャンスをもらった

 今度こそ…。

 ちゃんと愛されていきたい…!

キュール「それより、本当に本でいいのか?」

マリーナ「どういうことですか?」

キュール「いや、普通の子ならもっとぬいぐるみとかを頼みそうだからな。」

 父様は少しおかしいと思ったらしい

 まあ、それもそのはず

マリーナ(私の中身は19歳だしね。)

マリーナ「はい!これでいいんです!だって私は勉強がしたいんですもの!」

ミーナ「本当に?勉強を?」

マリーナ「はい!勉強はすっごく楽しいし、それに…。」

ミーナ「それに?」

マリーナ「将来は父様と母様の負担をなくせるように、立派な人と結婚を…。」

キュール「結婚⁉︎お前はまだそんなこと考えなくていいんだぞ⁉︎」

マリーナ「ふふっ。父様、最後まで聞いてください。」

 そういうと父様は少し顔をしかめさせながら聞いてくれた

マリーナ(この頃はまだ優しかったのになぁ…。)

マリーナ「私は、将来立派な人と結婚して父様と母様の後を継ぎたいのです。」

 そう言うと母様と父様は涙を流して抱きついてきた

ミーナ「ああ…!なんて素晴らしい子に育ったのかしら⁉︎」

マリーナ「母様…!大袈裟です!」

キュール「いや!そんなことはない!マリ!お前は本当にいい子だ!」

 私の頭にふと思い浮かんだのは

マリーナ(この時間が一生続けばいいのに…。)

 という一言だった

1844年 5月2日 第二皇女 フリアが生まれる

 フリアが泣いている

マリーナ(生まれてきたわね!クソ妹!)

ミーナ「可愛いわね!天使みたい…!」

マリーナ「母様。この子はフリアという名前にしませんか?」

ミーナ「フリア…。いいわね!あなたったらいい名前を考えるのね!」

マリーナ「それほどでもありません。」

キュール「いいや。いい名だ。」

マリーナ「父様まで…。」

 それから少しの間見ていたけど途中で飽きてしまった

マリーナ(戻ろ…。)

マリーナ「母様。父様。」

キュール「なんだ?」

マリーナ「私、部屋に戻っていいですか?」

ミーナ「え?フリアのこと見ていかないの?」

マリーナ「フリのこと見ときたいんですが、勉強もまだなので…。」

キュール「そうか。」

マリーナ「すみません。」

 私が謝ると母様は微笑んで

ミーナ「そう。それより『フリ』っていいわね。」

 と言い出した

マリーナ「私は『マリ』なので。」

ミーナ「そうね。さ、勉強頑張ってらっしゃい。」

マリーナ「はい!頑張ってきます。」

キュール「頼もしいな。」

マリーナ「ありがとうございます。」

 私はそういい、部屋を出た

マリーナ(まずはこの時から素晴らしい子を演じておく。それが1番ね。)

ミミ「マリお嬢様!」

マリーナ「ミミ!」

 やっぱりミミは前も今もいい人だ

ミミ「この後はどうしますか?」

マリーナ「勉強するわ。」

ミミ「何の勉強を?」

マリーナ「生物についてという本があったでしょ?」

ミミ「はい。」

マリーナ「その本、今の言語じゃないでしょう?」

ミミ「はい。」

マリーナ「その解読の続きよ。」

ミミ「わかりました。」

マリーナ「わからないところがあったら聞くかもしれないわ。」

ミミ「おまかせください!」

 ミミはいい人だし頭もいい

 本当に頼りにしてる


 数分後…。


マリーナ「『ドラゴンは…約800年前に』…?」

ミミ「『絶滅』です。難しいでしょう。」

マリーナ「ええ。難しいわ。」

マリーナ(ミミのおかげで色々と助かってるわ。)

 そのまま1時間くらい私はその本を解読していた




どうも!

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