地獄 2話
たくや「お、おい、な、なにをしたんだ。」
上から気絶しているゆうじが落下しているのをまじまじと見つめて言った。
高く飛び、受け止める晴飛。
晴飛「お前、弱い能力者を片っ端からいじめてるらしいな」
たくや「は?弱い能力なんだから痛めつけて当然だろ。この国の常識だぞ。」
引き攣った笑みを浮かべて言った。
晴飛「あぁ、そうだな。」
昔のことを思い出しながら、俯いた。
たくやを捕まえ、空へと軽くジャンプし、そのままロケットのように空へと飛び立った。
数年前
村に住んでいる者達
「さっさとここから出てけ!」
「同じ種族として恥ずかしいわ」
「早く死んでくれないかしら」
泥や、汚物を投げつけながら罵声を浴びせる。
晴飛「お母さん、なんでみんなは僕達をいじめるの?」
お母さん (飛那(ひな))
「ごめんね、晴飛。ごめんね」
泣きながら謝る母。
お父さん(雄飛(ゆうひ))
「また引っ越さないとな。」
「次は森に住みたいな、あははは」
乾いた笑いで、明るく振る舞う父。
その日の夜
「ドン!!!」
何やら大きな音がして僕は目覚める。
お母さん「やめて!嫌、やめて!!」
怪しげな村の男達
「おい、こいつ結構良い女じゃねぇーか」
怪しげな男達に連れ去られる母。
お父さん「飛那!?おい、飛那!!」
追いかけようとする父、
晴飛「お父さん。」
お父さん「隠れてなさい。」
そういうと一目散に怪しげな男達を追いかけた。
僕は胸騒ぎがして、お父さんを追いかけた。
町中に広がる父と母の叫び声。
見つけ出すのにはそう時間はかからなかった。
僕は木の影から覗き込む。
そこには、どうにもできない絶望と恐怖が、広がっていた。
父は、体がぐちゃぐちゃになっていて、
母は、複数の男が群がり、おもちゃのように弄ばれていた。
そして目の前が真っ暗になった。
ジャンプ ノベル @Lru9u
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