第十三話 新たな鎧

 ロンパースを着せられたルミナは、ヒップラインがオムツで極端に膨れた。

 日々の戦いで引き締まった、着痩せする小さくないバストの膨らみ、くびれた腰つき。

 魅力あるはずの肢体は、完全にロンパースによって埋め立てられる。


 お尻がまるく突き出ていたその姿は、本当に幼児のように変身していた。

 今にも泣き出してしまいそうな頼りなげな表情も、幼児のような印象を受ける原因の一つになっているのかもしれない。


「よくお似合いよ。

 勇者様って、ベビースタイルが良く似合うのね。

 とっても可愛いいわ」



 シスターが笑いながら言った。

 ルミナは、面と向かえず目をそらす。


「うん、さすが私。

 これで何着か作ってお渡ししますね」


 シスターは生地を取り出し仕立ての準備を始める。

 だがそれらの生地も、子供用としか思えない柄が遠目に見てもわかる。




「い、いや。

 そんな、ロンパースなんて……」


 ルミナは両手の拳をぎゅっと握りしめて声を震わせた。


「何を言ってるの。

 こういうの以外に、勇者様が着られるお洋服なんてないわよ。

 それとも、オムツ丸出しのほうがいいの?」


「き、着る物ならあります。

 ここに着たときのスカートとか……」


「あれはおむつ旅が出来るお洋服じゃありません。

 いくら洗っても染みが落ちないので捨てちゃいました」


「そんな……」


「ほら、私はこれからロンパースをもう何着かと、オムツも作らないといけないんです。

 勇者様邪魔ですよ」

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