第3話 これはこれで、困ったことが…。
そんなわけで、「自転車通学」をすることに決めた。せっかく6カ月定期を購入したが、3週間で電車通学は「非常用手段」に成り下がってしまった。「自転車通学」をしてみると、通学時間が片道「90分」が「50分」に短縮された。劇的な効果である。
ところが、この「自転車通学」にも大きな問題があった。残念なことに自宅から大学まで、3つの山(丘というには厳しい)を上り下りしなければならない。脚力にはそれなりに自信があったので、途中で自転車を押して登る、という事はなかったが、3つの山を乗り越えて通学すると、学校につけば「汗だく」になっていた。「健康的」ではあるが、この「汗だく」の状態を何とかしなければならない。
残念なことに、マンモス大学なので、当然のことながら大学内に「個人用ロッカー」なんてものは存在しない。入学して間もないので、「シャワーを浴びさせてくれる」友人もいない。教科書でパンパンになったかばんとは別に、自分の着替えをもってウロウロするのもなんか「おしゃれ」ではないし、何より「更衣室」なるものもないのだ。
季節はまだ5月、それでも学校につくと汗だくである。汗臭い身体のままで、朝から夕方まで講義を受ける羽目になる。できたての友人たちは、まだ何も言わないが、真夏になれば、ただ事では済まない。汗臭くて大変なことになりそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます