第11話 私のバイクに
今日の出来事を話すリナの話を浜松餃子を食べながら聞いている結は、リナが何かに悩んでいると感じていた。
おそらく蘭と1135Rを賭けたバトルに本当勝てるかというところだろう。
蘭は本格的にプロとしてやっていく方向でバイクに乗っているが、リナは大学受験に向けてしばらくバイクから離れている。
当然今のままでは蘭に勝つのは厳しいだろう。
バイクというのはそんなに甘い乗り物ではない。
餃子を食べ終えた結が口の周りを拭きながらリナに言った。
「リナ先輩、私のRZに乗りませんか?お店を出たら沼津に帰るんですよね?久々にバイクに乗ってみたらどうです?受験勉強ばかりで全然乗ってないんでしょ?」
「え!?……あぁ…うん、バリオスも去年ブローさせちゃったし部活引退してイナズマは東雲先生に返したから、乗りたくてもそもそもバイクないし」
「じゃあ、帰り道は私は先生の助手席に乗るのでRZはリナ先輩が乗って下さいよ!舞華さんにバッチリメンテもしてもらってるので絶好調ですし、2ストの加速は最高ですよ」
リナは結に言われるがままにRZに乗ることになった。
正直な所、ここ最近全くバイクに乗ってなかったので気分転換に軽く流したいという気持ちはあったのでラッキーだったかもしれない。
東雲先生の奢りで浜松餃子を食べた3人は退店すると、結のRZが停めてある浜松駅近くの自動二輪車専用の駐車場へと向かった。
バイクに乗る予定はなかったのでリナは半袖だったが、結がジャケットを貸してくれてヘルメットは東雲先生の車のトランクにクリーニングして使わずに入れてあったジェットヘルメットを借りることになった。
久々に人のバイクに乗ることになってリナは内心緊張していた。
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