読まれることのない手紙 二十通目
君と別れた後に、君と二人で話した最後の日
僕の罪を君にうち明けた夜に、まだ言っていないことがあったんだ
君と交際していた間、僕は別の女性と過ちをおかしたことがあると言ったけれど
本当はできなかったんだ
当時若かった僕は、一人の女性しか愛せない自分がひどく恥ずかしかった
そして、そんな僕の愚かな自尊心のために
僕は君や、僕に思いを寄せてくれた女性に、とてもひどいことをしてしまった
しかし、どうしても君以外の女性を愛することができなかったんだ
そして自分のしたことの罪悪感に耐えかねて君にうち明けたとき
僕はやっと君しか愛せない自分に納得できたんだ
・・・なんと愚かしいことだろう
あの嘘の告白で君の自尊心をひどく傷つけたと思う
でもあのときの僕は、君に憎んでほしかったんだ
憎しみは君を早く立ち直らせてくれる
僕のことなんか忘れて、早く元気な君に戻ってほしかった
自信を持って
君は本当にすばらしい女性だったのだから
to Haruka from S
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