読まれることのない手紙 一通目

恋愛で涙を流す男などいないと思っていた

君と別れるあの日までは

 

仕事をしていても、何をしていても

気持ちはもう落ち着いているはずなのに

知らぬうちに涙が頬をつたっていた

僕の意志とは関係なく、封印している感情が、心が泣いていることを僕に知らせようとした

 

僕の決断が君を傷つけていることが苦しかった

君はもっと苦しいのだと考えると

僕の胸はさらに締めつけられた

 

あれから9年

もう自分を許してもいいだろう?

出したくて出せなかった手紙

誰にも言えなかった君への気持ちをここに綴っていこう


to H from S

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