読まれることのない手紙

harumaki

読まれることのない手紙 プロローグ

愛ってなんだろう・・・

人の記憶って・・・

あの冬の駐車場で君と別れた日から

僕の心はずっと一人ぼっちだ

あの別れは僕にとって旅立ちだったからだ


ずっと・・・

君に甘えている自分に気づいていた

これ以上一緒にいたら、君も、自分も

だめにしてしまうと思った

君を失う痛みを乗り越え

何にでも一人で立ち向かえる強さがほしかった


後悔はしていない

ただ、君が僕の人生の中から消えてしまうことなど、まるで考えていなかっただけだ


「たとえ結婚できなくても、愛人になっても

私はあなたの側にいるわ」

いつか君が言った言葉を、こんな虫のいいことを僕はどこかで期待していたのかもしれない

あの安らぎの時間は、在り処は、もう二度と手に入れられないことなど気づきもせずに


「一等のトロフィーは私にちょうだい」

君と交わした約束は忘れていない

今も果たせなかった君との約束にかわる何かを求めてがんばっている


「Fight!!」

君がくれた一枚のはがきは、

今も僕の心に息づいている

 

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