第8話 ガチ突撃の配信者

ポマードとべっこう飴を野間ちゃんと協力して片づけた男性職員。


それから、途中で停止していた動画の続きの再生をして…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「本日のご視聴ありがとうございました~次回はゲストさん自身の体験した老婆の話になります!是非とも高評価にコメントとチャンネル登録をよろしくお願い致します。次回の動画投稿をお楽しみに!」


司会者の男性が頭を下げたところで動画の配信が終わったのだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「先輩!この人が動画で話していた行方不明のユーチューバーの二人組って、現在どうなってるんですか?」

「ああ、お婆さん活躍してましたね!」

ウンウンと頷く男性職員。


「そうですね!次回の配信が楽しみですね!それよりも先輩!追跡課から資料は届いてないんですか?」

「まだ、届いてませんが追跡課の動画を非常に楽しみにしてますよ」

「もー先輩!不謹慎ですよ!」

「野間ちゃんだって興味津々の顔をしてますよ?」


図星を突かれ顔を赤らめる野間ちゃん。

「もー私は職務として気になってるだけですから」

「はいはい…分かりました」


パソコンを使って何かを調べ始めた男性職員。

「先輩!何かするんですか?」

「少し待っててくださいね」


ぶつぶつと独り言を言いながら、パソコンを操作する男性職員。

「違うな…これも…うーん……………」


数分後…

「あ!発見しましたよ!」

「うん?何か見つけたんですか?」

「まぁ、この動画を観れば分かりますよ!」


男性職員のパソコン画面には、YouTubeの配信者の動画が映し出されていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はいはい!本日も生配信でガチで始まりました~ボクちんのガチ突撃倶楽部を観てくれてありがとう!ガチクラのボクちんでーす!」


コメントで溢れるチャット欄


「あああさん!スパチャありがとう!伯方の佐藤さん!スパチャありがとう!さてと、今回のガチ生の突撃相手は…」


生放送から画面が切り替わり事前に作られていた動画が流れ始めた。


皆さんは…この二人組のユーチューバーを覚えてるだろうか?


みーたん~今日も廃きょろう!


こーたん~廃きょろう!


YouTubeの配信者として、名が売れていた二人組のユーチューバー


ぼくたちの廃きょろうチャンネル


今から約半年前『とある廃墟の一軒家』に行った後から様子がおかしくなった二人のことを…


映像が終わり…


「はいはい!ガチクラの公式捜索部隊の皆さんのお陰で…なんと!みーたん、こーたんを見つけ出すことに成功しました!!!ボクちんガチで今から二人に会いに行きます!」


チャットのコメント欄が流れるスピードは加速していった。


そう言いボクちんは走って行き、お目当ての一軒家に到着したのだった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る