第9話 赤の嫉妬

愛してる人に嫉妬していたらあなたはどう思う?

愛してるのに嫉妬って、私は何をいってるのかしら。

愛する人は私よりも地位も名誉もある、上に立つもの。下にいる私を愛してくれているのに嫉妬なんてね。多分、自分には持ってないものに嫉妬して信頼されているのにも嫉妬してその人自身にも嫉妬しているのね。

「醜いわよね、私」

夜の公園でただ1人都会の景色を見ながら呟いていた。

あの人とは渡れた方がいいのかな、自信がないや。

金持ちにどう別れを告げたらいいのかな、調べても出てこないしな。うーん






「話ってなんだい?」

連絡したらほんとにきた、こないと思ったのに。

「ごめんなさい、私とあなたは立場が違いすぎる。だから別々の道を進みましょう」

頭を下げて言い、振り返りその場を去ろうとした。

彼からの言葉は何もなかったが、後もなく背後に回られ背中が熱くなった。

地面に落ちた布でできた花の飾りに赤いのがついてしまった。あれあなたからもらった飾りよ洗えるかな洗ってあなたに返すわねじゃないと捨てないといけなくなるから。






赤いシクラメン

嫉妬

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