第7話お願い
僕は、また朝に姉の部屋に入った。
前は彼女のふりをしてもらったからどういう風になっているのか少し不安だった。
「ん? 何?」
いつも通りの反応に安心しながら話を続ける。
表情は明るく前のことをまったく気にしてない? いや、どこか満足げな顔をしている。
「僕、やっぱり『本物の彼女』が欲しいかも...」
「へ?」
姉は間抜けな顔をしながら、一瞬表情を曇らしたようだった。
「ど、どうして、い、いきなり...」
「いや、なんか誰かと一緒にいるのは楽しいなと思って...」
「だったら、友達でよくない?」
突然少し怒ったような声が聞こえてくる。
そして、俺は何も言えなくなる。でもこの気持ちは本物だった。
「友達のいないやつに彼女なんてできないよ」
少し口調が悪く、早口になったと思ったら部屋を追い出されてしまった。
「いや、なんで? こっちはまじめに相談しているのに...」
と俺は疑問が残った。
それから、姉は今朝のことがなかったかのように振る舞いを見せていた。
いったい今朝は何に対して怒っていたのだろうか...
まあいいか。
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