第4話
「うっし、到着。」
「それじゃあ、買いに行きましょうか。」
「いや、ここじゃ売ってない。」
「は?」
「国際線乗り継ぎで来れるのはここまで。ここからは陸路だ。」
「はあ?」
無事南リフアカに着いたのだが、ここには売ってないらしい。調べた限り北上して一つ国を跨ぐ必要があるそうだ。
「ええー!どうやって行くんですか!」
「車と剣とお前の翼だな。」
「はああー?こっちの人銃持ってるんですよ!銃は!」
「一般人が銃の国際ライセンス持ってるわけないでしょう。」
「うんぬぬぬ。」
「まあいけるだけ行ってみよう。夏休み終わる前に帰らないと。」
「はあああ、わかりました。」
そういってホテルに向かう。ホテルに着くまでに早速三千円パクられたのだがそれ以上の事が起きなかったのは恐らくマシな方だ。
「よっし、試しに飛んでみるか。」
「え、うーん。わかりました。」
こっちは土地が広いのか、安ホテルなのに庭みたいなのがあった。そこで男を乗せて飛んでみて、十メートル羽ばたいて降りる。
「ふう。」
「ふうじゃねーよ!飛べてねえじゃん!」
「むりですよ!私小型なんですから!人間を乗せるには訓練が要ります!」
「ええ、んじゃあちょっとここで練習してみる?」
「はい。というか、わざわざこっちで練習しなくても…。」
「俺の家町中だし、飛行に許可申請必要なんだからしょうがないだろう。」
「むう。どのみち風に乗って進まないと距離飛べませんから、飛ぶ一辺倒じゃ移動無理ですよ。」
「はあ、まあちょっと行き方考えるか。」
「行き当たりばったりすぎます!」
「でもネットにも情報ないんだよ、しょうがないじゃん。」
結局宿に話を聞き、バスの出る場所を教えてもらう。だがバスによる国際線は無く、国境手前の町から自力で行くしかないとか。
「つーことで国境までは飛んでいくしかないな。まあ、距離は短いらしい。」
「でもこの国のバイクタクシーに乗ればそのままいけるんじゃないですか。」
「三人同時乗りって無理だし、それぞれ乗っても途中でどっちか攫われるってのもあるかもしれんじゃん。それにこっちの人、ドラゴン喰うってよ。」
「…飛びます。」
この時点で既に片方は大分後悔し始めていた。
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