第5話 今後の予定と天才的作戦

月曜日…1番憂鬱な日なわけ。週明け学校に行かないんだけど如何せん朝に弱いんですのよ。


「ふぁぁ〜んふ」


どんなに寝ても眠気が取れないのは何故だろう。うにょにょにょーん。


「あんまり呑気に朝ごはん食べてると遅刻するわよ」


「はーいお母さん。」


ちなみに朝はパン派。どちらかと言うとだけどね。ごはんでも可やよ。私は朝ごはんを食べるのがナマケモノレベルに遅いことで巷で有名なのだ。胃が活動してないというか、でもでも旅行先とかの朝バイキングになると死ぬほど食べれるんだよね。人体の不思議展。


とか何とか言ってるうちにパンを食べ終わったので学校に向かう。


「行ってきまーす。」


学校は電車で2駅のところにある。

ダンジョンが多くある今はどの国も探索者を必要としている。そのため学校によってはダンジョン科とか探索者専攻科とかあるらしいけど私の学校にはそんなのない。普通の普通科です。

あれ?なんか変な日本語になったな。

とか言ってる間に駅に到着、これからドナドナ最寄りまで輸送されます。


▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬


最寄り駅から降りて数分歩いたところで第三横浜高校に現着。現在時刻8:20分。いつもだいたいこれくらいで着く。HRは40分からなので遅いという訳でもなく、かといって早く来ている訳でもない絶妙な時間。ちなみに私は1度もクラスで一番乗りというのを経験したことない。

だからなんだという話だけどね。

正面玄関で上履きに履き替え、その後すぐ横にある階段から2階に上がっていく。2階の横から2番目にある1年B組に入っていく。私のクラスだ。


「おっはー瑠奈。久しぶりだね。」


クラスの子と談笑してた綺羅々ちゃんが話しかけてきた。


「一昨日会ったよね?まぁおはよう。」


「冗談冗談。…それよりどうだった?」


「どうだったってなにが?」


「探索者の話だよ!!やってみるって話だったでしょ!」


「あー…、一応行ってみたけどあんまりって感じだったよ。」


「そっかー。まぁ、人間得手不得手あるからね。」


綺羅々ちゃんに軽率に厨二ネーミングの話したら見せてとか言ってきそうだし、隠すのが吉。

そして私、昨日のんびり1時間少々の長風呂をしながら天才的な作戦を思いついたわけです。


その名も《恥ずかしいことをしても自分であると知られなければモーマンタイ作戦》。ドドンッ


例えば「マジカルぅ〜フラァッーシュ」なんてバーコードはげおじさんが言ってたらめちゃくちゃキモイけど魔法少女の女の子が言ってても何も疑問に思わないでしょ。つまり「アブソリュートデス」と言っても「まぁあの感じだしな。」と思われるような格好や口調なら何も問題ないし、そのうえでそれが自分だと知られなければいいっちゅーわけ。一石二鳥よ、天才すぎる。まあ、恥ずかしいことを隠すために余計に恥ずかしいことしようとしてる気もしなくもないけど、ほら木を隠すなら森の中って言うしね。


それでね、じゃあどんな人になりきればいいって話になるでしょ? そうするとやっぱり「死ぬがよい。」とか「愚か者が…」みたいな?魔王キャラなら厨二ネーミングでもなんらおかしな所がないと思うんだよね。

しかしこの作戦には重要な問題がある。

それは実力がないというのと鑑定や看破のスキルを防ぐ方法がないということ。1つ目はまあ自分なりのポリシーっていうか、やっぱり魔王キャラだからね。最強じゃないといけない。でも今の私はまぁまぁ雑魚。それに即死魔法も運準拠の確率技だ。そして2つ目はそのままの通りで正体を隠して魔王になりきるとして見た目で分からないようにしたところで鑑定系統のスキルを持っていたらそれで1発正体バレなわけで意味が無い。

つまり!!これらの要素を総合的に判断した結果!!………しばらくレベル上げをしようということになりました。修行編です。

それじゃあ私は破壊神のところで岩を切れるように修行してくるぜ。2年後にシャボンダンジョンで!

そんなダンジョンあるか知らないけど。

やるべきリスト

・レベル上げ

・鑑定を阻害するスキルもしくはアイテムの獲得

・魔王キャラのなりきり練習


なりきり練習は家でやるとして…しばらくはダンジョンに籠るしかないね。やる前は全然興味なかったけどやってみる楽しいや。やっぱり異世界系が好きなだけあって素質があったのかもしれない。ふっ…どうも天才です。

平日は学校あるし土日になってなら行動開始になるかな。



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