第4話 スキル検証

あれからそれほど時間をかけず2匹目のスライムを発見したからスキルを検証してみることにした。


「まずはイメージだけで発動するかどうか。」


即死魔法が発動するように念じる。

即死魔法即死魔法即死魔法即死魔法即死魔法

うおっーーー!いっけぇー!!

………ダメでした。

スライムも?を浮かべてる


「なら!喰らえ、即死魔法!即死攻撃!即死スキル!」


くそ!やっぱり言わんとですか?


「んー!あ、アブソリュートデス」


スライムの周りにドクロに形どったモヤのような物が発生した。


「キュー!??」


魔石がその場に落ちた。


「ドロップが出たってことは即死魔法が発動したってこと?」


やっぱり言わないといけないの?あれ…

…ん?あれ?魔石以外にもなんか落ちてる。

これスライムジェル? でもスライムって魔石以外のものドロップすることってほとんどないはず…。

もしかして運極大のスキルのおかげかな?

まあスライムジェルはドロップ率の低さの割に使い道無さすぎるから大した額にはならないんだけどね…。今後に期待かな?

▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬


あれから数体程スキル名に悶絶しながらもスライムを数体倒していると突然体が軽くなった気がした。


「お?レベルアップしたかな?」


急いでステータスカードを確認してみる。


---------------------


御剣瑠奈 性別 女

Lv.2(1up)

HP:50(10) MP:100(10)

STR:6(1)

VIT:5(1)

INT:10(1)

RES:7(2)

AGI: 8(3)

LUK:120(20)


---------------------

ユニーク

【即死魔法】Lv.1

アブソリュートデス

【運極大】Lv.1


---------------------

称号

始まりの探索者


---------------------


相変わらずのLUK以外のカスさ。

レベルアップによるステータスの伸びは人によって違う。でも大抵は伸びやすいステータスが5~10up、逆に伸びにくいステータスは5以下って感じらしいけどそれでも1しか上昇しないのは稀なはず。

まあスキルのおかげではあるけどその分LUKが20も上昇してるからそのしわ寄せの可能性もあるけど。それにしたって…弱いね。


「っていつの間にかもう4時じゃん。今日はここらで引き揚げかなぁ。」


その足で帰路に着いた。一本道なので迷うことはない。

…ちなみに全部のスライムから魔石と一緒にスライムジェルがドロップした。


▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬▬


何事もなく協会まで戻ってきたよ。

忘れないうちにドロップ品を納品しておこうと思ってね。夕方はダンジョンから戻ってくる人が多いのかカウンターに行列が出来ている。


「次の方どうぞ。」


呼ばれた。登録した時の受付のお姉さんだ…、確か名前は浪川さんだった気がする。


「さっきぶりです、浪川さん。」


「ああ瑠奈さん。ダンジョン帰りですか?」


「はい!ドロップ品を換金してもらおうかと思いまして。」


「へぇー。その様子だと大成功だったみたいね。それじゃあこのトレーにドロップアイテムを置いてください。」


カバンに入れといたスライムのドロップを置いていく。


「これで全部です。」


「すごいですね!スライムジェルがこんなに!なかなかこんなに持ってくる人いませんよ?」


「あはは…」

スキルのおかげとは言えない。

リテラシー的に自分のスキルのことはなるべく言わない方がいいらしいからとりあえず濁しておく。


「それじゃあ買取額を出してきますね。」


「よろしくお願いします。」

〜数分後~

「金額が出ましたよ。スライムの魔石が1つ当たり100円でそれが8個で800円。スライムジェルが1つ当たり250円なので7つで1750円。合計で2550円ですね。」


それでも結構いったと思う。Gランクダンジョンでこれは稼いだ方。スライムジェルの占める割合がでかいから。運さまさまだね。

まぁそれでも半日かけて稼いだ額にしてはかなり低い。だから副業として探索者をやっている人が多い。専業でやるなら少なくともDランクダンジョンの下層に行けるぐらいにならなきゃ行けないから。


「ありがとうございます。」


今日はなんやかんや疲れたのでそのまま帰宅した。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る