第3話 ダンジョンに入る、スキルゲットぉぉ
とうとう来たぜこの時が。
横浜第4ダンジョン、通称横スラ。
探索者なりたての初心者向けのダンジョンで、全5階層に罠は無し、そのうえ出てくるモンスターはスライムのみというスキル発現以外に行く意味が無い不人気ダンジョンだ。
「探索者カードのタッチをお願いします。」
おっと…ぼぉーっと歩いてたら入口まで来ちゃったみたい。
ゲートにあるカードリーダーにタッチする。
ピロンと音が鳴ったけどこれでいいのかな?
「ありがとうございます。お気をつけて」
大丈夫みたい。よし!行くぞ行くぞ行くぞ
ワープホールのようなダンジョンゲートに入る。空間が歪んだような感じでちょっと気持ち悪い。
「ん?ここは洞窟かな?」
ダンジョンにはいくつか種類があってスタンダードなのはここみたいな洞窟型か草原型。
でも中には海型とか特殊なのもあるみたい。
そういえば探索者カードには生体情報を確認するステータス機能があるって説明書に書いてあったな。スキル取る前に見てみようかな?
ここ押せばいいのかな?ポチッとな。
「おっ?なんかでた。」
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御剣瑠奈 性別 女
Lv.0
HP20 MP 70
STR 3
VIT 2
INT 7
RES 4
AGI 4
LUK 10
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スキル
無し
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称号
無し
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ステータスのそれぞれの意味はこんな感じ
HP:体力を表す。VIT×10の数値。
MP:魔力量を表す。INT×10の数値。
STR:いわゆる攻撃力、主に筋力に補正。
VIT:いわゆる防御力、身体の強さに補正。
INT:いわゆる魔力、魔法攻撃の強さに補正。
RES:いわゆる魔法抵抗力、魔法に対する体の強さを表す。
AGI:いわゆる素早さ、足の速さや身のこなしに補正。
LUK:いわゆる運の良さ、クリティカル等の確率発動のものに対して広く補正。
このステータスはレベルや装備による補正で上がり、多ければ多いほど強い探索者ということになるんだけど実際アメリカのSランク探索者である【大切断】のオーガスはLv.1000越えで噂ではSTRが5000はあるのではなんて言われてる。
それをふまえての私のステータスなんだけど…
「さすがに泣いた、弱すぎて。」
うん。弱いねめちゃくちゃ。
今名の通ってる探索者なんかの多くは最初からHPとMPを除いたステータスの合計が100はいっているらしい。………私は20だけどね(血涙)
まぁステータスはレベルを上げればいいだけだし、ステータスが全てじゃないから(震え声)
ちなみに称号はある一定の行動によって発現するらしい。称号によってはスキルが同時に付与されるものもあるらしいので有用。
「…気を取り直してスライム探しに行こ。」
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その後しばらく洞窟の中を進んで行った。
すると奥からぷにぷにいいながら進んでる物体を発見した。
「これがスライムかぁ。可愛いね。」
ぽよんぽよんいいながら近づいてくる。
「あたっ!」
突然スライムがタックルしてきた。
「やったなぁ!おりゃっ!」
私も負けずと必殺のナックルをお見舞いする。
しかしあんまり聞いてなさそう。
くっ!STR3だからか?泣いた底辺の争いで。
「おりゃっ!そりゃっ!おいやっ!」
諦めずにラッシュパンチで攻撃だ!
~5分後~
「せいやぁー」
スライムがぷぎゅーっと鳴きながら塵になって消え、その場に魔石だけ残った。
「や、やっと倒したー。」
もうくたくたで死にそう。せめて棒かなんか持ってくればよかった。
ふぅーと息を吐きながら体を起こした。
「これが魔石か。こんな変な石がいろいろな道具を作るのに使われてるんだよね。」
魔石には魔力が含まれておりダンジョンが発生して早30年、今じゃ魔石の魔力を電気やガスの代わりにした多くの製品が作られている。そのため探索者は倒した魔物の魔石を協会に売り、協会はそれに応じてランク昇級のための実績にするのだ。ただ魔石にも価値に差があってスライムみたいな低級のモンスターの魔石にはたいした値はつかないけど。
「おっとそういえばスキル手に入れたんだった。カード…カードと。」
カードを手に取る。
そういえばこのカードも魔石やその他のダンジョン産のものを使って作られた魔道具なんだよね。ステータスが見れるなんてすごいものを作ったよね。
さて、スキルは何かな?ポチッとな!
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御剣瑠奈 性別 女
Lv.1(1up)
HP:40(20up) MP90 (20up)
STR:5(2up)
VIT:4(2up)
INT: 9(2up)
RES: 5(1up)
AGI: 5(1up)
LUK: 100(90up)
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スキル
ユニーク
AC『即死魔法』Lv.1
魔法名:アブソリュートデス
指定した敵に極低確率で即死を付与する
PS『運極大』Lv.1
運ステータスの成長に極大補正。
運に左右されるスキルの発動率極大上昇
コモンスキル
無し
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称号
始まりの探索者:効果なし
探索者としての人生をスタートした者に与えられる。
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「なんだこの…なんだこれ?」
まず運のステータスだけえげつないことになってる。Lv.1でこのステータスはすごいと思う。
でも…それ以上にやばいのはスキルだよね…。
「ユニークスキルが2つも?」
スキル自体は最初のモンスター討伐でいくつか与えられる。与えられたスキル数が2つと言えば少ないように見えるけどユニークスキルとなれば話は変わってくる。
ユニークスキルは世界でそのスキルの所有者はただ1人であるという証であり、コモンスキルやその上位スキルとは隔絶した効果を持つと言われている。世界総探索者数10億人に対して現状50人程しかいないSランク探索者は全員もれなくユニークスキル持ちだと言われている程だ。
そんなユニークスキルが2つ。
少なくとも私は2つも持っているなんて話聞いたことがない。
「でも…技名が恥ずかしすぎる。」
何?アブソリュートデスって?もう少し名前どうにかならんかったん?
あっ……。もしかして私が厨二臭い趣味持ちだから?チートスキルとか異世界転生だとか。
人生観が発現スキルに影響されるってそういうことなの!????
「いや、でもまだ名前を言わないと発動しないと決まったわけじゃないから…そうあれ、無詠唱的なサムシングで…」
と、とりあえずもう1匹スライムさがそう。
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