拝読しました。

体と心の動きが臨場感をもってよく書けていると思います。コマ送りで再生される映像のように、走る姿を思い浮かべることができます。

ただ、読後にこの作品の印象が何か残るかといえば、ちょっと難しいかもしれません。

批評を求められているようなので正直に思ったことを書きますが、「個性がない」と思いました。
すでに誰かが書いていそうな、そんな作品。
読まれることを意識していない、あくまで習作だから、スピード重視、というのであればこれはこれで良い出来栄えなのかもしれませんが、当企画に参加されたということは少なからず読まれたいという意識があるのかなと思います。であれば、読者に与える何かが欲しい、と欲深な読者である自分などは思ってしまいます。

オチが投げやりな感じに見えてしまい、ゴールに向けて高まった読者の期待を裏切るような形になってしまっているのも、ちょっと残念です。これは明確なマイナス点だと思います。いっそゴールシーンは書かないというのも、有効な手段かもしれません。

文章を書く力は確かなものがあるように感じました。
それゆえに、急ぎ過ぎていないかな？　これで本当に満足されているのかな？　と思ってしまいました。

この度は企画へのご参加、ありがとうございました。

早っ！”短編賞創作フェス”の参加作品ですよね？お題が出たの今日だと思うんですけど電光石火の執筆速度に驚きました！