6 絶対に電話で男性上司に伝えなければならない生理休暇

「生理なので、休みます」

 と、男性の上司に、電話で伝えなければ、生理休暇は取れない。

 生理休暇の意味、わかってる?


 わたしが勤務していた会社は、大手企業の子会社なだけあって、福利厚生は親企業と同じなのだ。

 よって、小さな会社のくせに、生理休暇が適用されていた。

 生理が重く、生理前の症状も酷いわたしは大変助かった。


 なんだか、就職してから生理がより重くなったように感じる。

 股から大量に出血して、頭もお腹も腰も痛くて、眠くて、だるくて、ベッドから起き上がれない。

 なんで女なんかに生まれてきたんだろう、と毎月自分を呪って枕を濡らした。


 そんな日でも、普通に熱を出した日でも、欠勤する時は上司に「電話で」報告しなければならない。

 まだ穏やかなリーダーなら良かったが、連絡するのは、威圧感満載の課長でなければならなかった。

 そして、課長は大抵会議中なので、電話に出ない。

 メッセージを残して、次は部長に電話する。

 もちろん、部長も出ない。

 男性上司二人に、「生理なので休みます」とメッセージを送信して、ようやく休めるのだ。

 男の人に「今日は股から血が出ているので休みます」と言わなきゃいけない。

 なんだかなぁ。


 熱を出した日は、それに加えて、病院で診察してもらった結果を、のちに報告しなければならない。


 ちなみに、「どうせ電話に出ないだろ」と電話をせずにメッセージだけ送ると、「電話したか?」と課長に確認される。

 怖すぎて、脅されている感覚に近い。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る