ごきげんよう、淵魔、理性も知性もなく、生物としての生存本能、種の維持という本能よりも優先される、ただ他者を食らうのみしかなく、前進が死か、しかない筈の淵魔が背を向けて逃げた。
それはアイナさんを闇雲に追い求める行動にも似た、何か逆らえない(本能的に)者と対峙したから、それこそ考えも何もなく逃げた、そうとしか思えない、予想外の行動でした。
ではその逆らえない何者か、は何か? と考えれば、前後の状況を考えると、ルミさんリンさんの登場としか思えませんよね。
神と信仰に関するレヴィンさんとの会話での違和感、まるで神を敬い信仰する民とは別の立ち位置にいるとしか思えない発言、そして圧倒的な強さと淵魔の想定外の行動を考え合わせると、まさか……?
そう考えていくと、アイナさんを異世界からの転移者と見抜いたことも、ひょっとして人知を超えた存在だから、銀朱が記憶を操られている様子だったのも、そんな能力を持っているから?
となると何故、今、レヴィンさん達の前に現れたのか、その意図が気になりますね。
背筋がゾクゾクする感覚が心地よいです、さすが海雀さま。
だけどギキールさん、喋りすぎ! どんだけ手のひら返したんですか、チョロすぎですよ!
作者からの返信
ごきげんよう! 深い読み込み、鋭い考察、まるで自分が読者のようです!
こんなにも真剣に読んで頂いて、作者冥利に尽きます、本当にありがとうございます!
常識的に考えられない、淵魔の行動。
アイナを突け狙う動きや、生命を前にして逃げ出す動き、明らかに異常事態が続いています。
そして、ルミとリンの登場は、淵魔の逃走を誘発したかに見えました。
彼女らは一体何者なのか……?
おだ様の推察の鋭さに舌を巻く思いです!
でも、彼女らの正体が知れるのは、まだ先になりそうです。
ギキールは余りに手の平、返し過ぎですよね(笑)
自らも強者としての誇りがあり、そして誇りを知るからこそ、レヴィンの姿が眩しく映ったようです。
レヴィンとしては、苦笑が止まらないでしょうねぇ。
ルミさん達は想像以上に凄まじい強さですね、レヴィン達でも少し削るのがやっとだった淵魔にあれ程のダメージを与えるとは、しかし討滅士やユーカード家について領外の人間にしては何やら詳しい感じですが一体何故でしょうかね?
恐怖を感じず生存を優先しない淵魔が逃げた理由も気になりますね、食べ続ける過程で知能が芽生た変異個体?それとも何かに操られているとか?
アイナに目標を定めて来た存在ならば目的意識や知能があるとか、しかしあの後ちゃんと討伐できたのか心配ですね
しかし本当に何処からやって来たのでしょうか、取り逃がした場合は淵魔の特性を良く熟知している他領土の討滅士が追手を出さないのがおかしいですし、そちらに気を回せないほどに緊迫した戦況だとか?
実は見えないところでとんでもない何かが進行している可能性もあるのでしょうか
冒険者は名誉の為に強い魔物と戦うのでがんばった分讃えられるべきという感じですかね、特にレヴィン達の覚悟を間近で見た銀朱のメンバーは彼等の代わり語ってくれているのでしょうね
最初は鼻持ちならない感じでしたが彼等もまた誇りある冒険者だったのですね
作者からの返信
いつも丁寧に感想いただきまして、ありがとうございます!
ルミ達は規格外の強さを持ってますね。
冒険者として自堕落な癖して異常に強く、討滅士として長く研鑽して来たレヴィンより格が上に見えます。
ユーカード家についても詳しい、というのは如何にも怪しく思え、単なる冒険者でない事を匂わせます……。
そして流石、お気づきになられましたか……!
恐怖を感じない筈の淵魔が逃げ出す、という事態は本来、あり得ない事なのですね。
なので、操られていたりするのか、何か別の理由がある、と考えられる訳ですが……。
そう、その上この淵魔、どこから湧き出したものか、全く不明で不気味さが増します。
どこからも逃げ出した個体でないとしたら、仰る通り……実は何かが水面下で動いている、という事なのかも……?
冒険者は金や名誉を求めて戦う事が多いですが、そこには相応の誇りがあります。
鼻持ちならないのは、その誇りが高すぎる故、だったかもしれませんけど、しっかり矜持も持ち合わせる者達だったようです。
それはレヴィン達にとっても、嬉しい誤算だったでしょうね!