第5話、待ってください

「えーわたしはまだ人間になったことがありません。ですから今の事はとても勉強になりました。人間から神になった山田殿と、人間になる前段階のわたくし、それぞれ仲良くやっていきましょうではないですか」


「あ、はい。頑張ります!」


「え?わたし何か応援…まあいいや。はい。頑張ってください山田殿」


これで神との顔合わせは終わった。




「ん~ポテチが恋しいよぉ…」


『ふぉっふぉっふぉ。人々の顏が面白いわい』


そう元神が言った瞬間黙屋は黙り込んだ。黙屋だけになんつって


「そろそろ怒るぞクソ元神が。あとその~じゃとかやめな?」


こんな奴に今まで人生を左右されてたなんて…

前じゃ考えられねぇな…


「そういやクソ元神~」


『その呼び方やめて?気づくから』


「人間になんねぇの?」


『なる勇気がないんじゃ。どうなるかもわからない人生だからな』


「それがおもろいんじゃん?」


元神は唖然としてこっちを見つめてくる。


「なんもない人生なんてどこが面白いと?敵ゼロのRPGは楽しくないとかよく言うじゃん」


『ありがとう…お前のおかげで勇気出たわ。頑張るよ』


「しゃべり方良くなったじゃん。じゃあな」


分かれというものは、突然に来るものである。

どれだけ嫌でも、どれだけタイミングが悪くても、突然来る。


でも、もう少しだけ、一緒にいてほしかったなぁ…


その時、山田は泣いていた。


『頑張れよ』

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転生したら神だった。 りんご @drmgrl

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