第3話、どういう事か教えてください
「そらきた!」
俺が飲み食いのできる神である『サファイア・ファール』…
『サファイア・ファール』…様。
様づけなんて人間の頃したこともなかったしなぁ…
違和感しかないのも仕方がないな。
美味しそうなアイスクリーム…
それに俺の好きなBBQの匂い…
食べたい…食べた過ぎる…!
「無理だ」
ズバァァァァン!
この時、俺に雷が直撃した!
無理…
給料をもらえる神ですら飲み食いは出来ないらしい。
そうか。俺は今、幻…
そして飲み食いのできる神は体を持つ前段階…
そうか…
人間に戻りたい。
そう思う神が多いのは、行動が制限されるからか…
飲み食いもできなければろくにゲームもできない。
そりゃぁそうだよな。
自分の体があるという事は、面倒事でもあるが、
自由に移動することもできないし、飲み食いもできない。
それに時間をかけて人になる…
「その思考回路は誰でも一緒だ。だが、神を作った神にしか正解はわからない」
まぁ。そりゃそうだよな。
それにしても…
サファイア・ファール様…目が…輝いている…
可愛い…
ダメだ!俺!我慢しろ!
~飲み食いのできる神視点~
ダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだダメだ!
可愛すぎる…
おいしそうだと?
あの肉が…
「無理だ」
何かめっちゃ泣いてる!
可愛すぎる…
待て待て待て!
意味が分からない!
これ程タイプな奴は今まで見たことがない!
だが!見た目だけで判断してはいけない…
性格を…性格をしっかり知らなくては…
いつの間にか目がキラキラしていた。
はっ!ダメだダメだダメだダメだ!
うーでも我慢できない…
「きっ、貴様は…なんという!」
「え…山田黙屋…あっ」
「大丈夫だ。人類には聞こえていまい」
「ほっ…」
こいつ…
__________________________
性別、男
職業、神
財産、全て
状態、惚れ
HP、10000000000000/10000000000000
MP、10000000000000/10000000000000
能力(魔法)、草(MP消費1)
水(MP消費1)
炎(MP消費1)
雷(MP消費1)
怒(MP消費1)
気まぐれ(MP消費1)
作成(MP消費5)
経験値、10000000000000
経験、転生
神との会話。
神になる。
__________________________
なんだこの状態は…惚れ?
まさか…私に惚れている?!
なわけないなわけない…
後ろのメイドにでも惚れているのだろう…
ちがう!私はメイドなど雇ったことはない!
兵士にも女はいない!
じゃあなんだ?
私に…ちがう!
「ゴッホン。おのれ…何か…」
「カッコいい…」
?!?!?!
「その杖…カッコいい…」
ホッ…
この杖に見惚れていたのか。
安心、安心。…?
この杖に私が負けるだと?!
い、意味が分からぬ…
「え…えーっと…」
「あっ…失礼しました。俺の癖が…」
その可愛い癖を今すぐ直しなさいっ!
「あのー飲み食いできない俺は、どうすればいいんですか?餓死しちゃうじゃないですか…」
「心配ない。餓死しないよう、改造してある」
これは嘘ではない。
私も最初は心配だった。
でも毎日を繰り返しているうちに大丈夫だという事が分かった。
心配症なのね。
それも…直しなさい。
神になるにはふさわしくない。
人間になったときに完璧ではなければ…
「完璧な人間っていると思いますか?」
「え?人間になる前はみんな神だったから…人間はみな完璧なんでしょうね」
「いえ。完璧な人間なんて人間界にいないといってもいいほどです。完璧な人間は、きっと抜けている所もあります。ですから…」
「そんな…」
そんな…
完璧な人間がいない?
神は…全員完璧なんじゃないの?
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