第3話 なぜ転生したか?
そのメイドが言うことを要約すると。
数年前、この国?の国王夫人に不倫疑惑が持ち上がったんだと、
(どこかで聞いた事のある話だが)
なんだけど、不倫疑惑は結局潔白だったって事が判ったんだが、
その疑惑の主というのが王太子の娘、つまり私だってことらしいんだわ。
娘は隣の国の王子様との恋愛関係に有ったんだと。
ところがそれが隣の国の王様にバレた、これはマズいってことで
その娘があることないこと言いだして、国王夫人が不倫しているって言う
そういう話に繋がって、結局その罪を背負った王太子は処刑されたらしい。
「そういうこと、だからあの人たちがあんたを殺そうとしたのは
まぁ解らんでもないのよねぇ」
「あの人たちは何者?」
「あー知らないんだ・・・」
「あの方たちは国王陛下のご子息よ」
「え?なんってこと」
「ちょっと、鏡無い?」
「鏡?あそこにあるでしょ?」ったくメイドのくせに!
あったあった、ちょっと鏡を見てっと・・・
えーこれ私?
髪はブロンドでウェーブがかかり、瞳は青く、肌は真っ白、鼻が高くなってて・・・
なにこれ別人じゃん?なんでこうなった?
「あのさ、私いつごろから寝ていたのよ?」
「それも忘れたってこと?」
「忘れたというか、何と言うか」
「あんたは、宮殿の階段から転落したのよ、誰かに押されたのね。
いい気味だわ」
誰かに押された?うーんあの時に何となく似ていなくもない。
横から突進してきた誰かに背中から刺されたんだし。でも納得できんなぁ・・・
おそらく階段から転落して気を失っていた、その娘に転生したのかなぁ?
「まぁあんたはそのうち監獄行きだよ、覚悟しとくことね」
監獄?なんで私が?そんなの嫌だ!帰りたいよぉ!!
数日後
「おい!お前!起きろ!」
今日はいつものメイドと一緒に屈強な男子が来たんだわ。
「これからお前を監獄へ連行する!」
「その理由は何?」
「犯罪者のくせに生意気な!お前の罪は国王夫人を侮辱し王太子にその罪を着せた
重大犯罪を犯した。裁判で明らかになるだろうが死刑は免れない」
「死刑?」
「そう死刑だ!」
なんでよりにもよって死刑なの?そもそも死刑になるほどの犯罪なの?訳分らん!
馬車の上半分が檻になった馬車に乗せられる私。
沿道に詰めかけた住民から、石を投げられるとか・・・
「お前はあの慈悲深い王太子を殺したんだ!」
「死刑でも足らないくらいだ!」
「早く死んでくれ!」
「お前の死刑が早く見たい!」
なんでそこまで言われるのさ。
こうなったら復讐あるのみ!絶対!
第3話 完
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