KAC20246 マンガ飯魔王様、「トリあえず、鳥和(あ)えず」な料理を作る!
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 勇者の攻めてこない魔界は、料理教室になっていました。
勇者たちの攻めてこない「平和な魔界」(言い方、変?)は、ゆるい。
「とりあえず…」
「何でしょう、魔王様!」
「魔王様、ご命令ください!」
「魔王様!」
「かぐや様!…おっと、まちがえた」
「お前、わざとだろ」
大きな羽根とくちばしがかわいい、魔王様。
「うむ。トリあえず、だな!」
「トリアエズ?」
「魔王様?とりあえずビール、ですか?」
「ちがう。…トリあえずだ。鳥をあえない料理を、作るのだ」
「鳥を、あえず?」
「ああ。この前読んでいた究極VS至高のマンガに、鳥をあえない、いい感じの料理が出てきてな」
「…」
「あのマンガ飯を、食べたいよう!」
「魔王様、落ち着いてください!」
クッキングバトル、スタート。
ちなみに…。
「あえる」
「まぜる」
似ているけれど、ちがう。
それは、それとして…。
無茶振り魔王様と部下たちの会話が、えぐい。
「そうだ、魔王様!」
「何だ、部下A?」
「部下Aって…。ちぇっ…。もう良いです」
「…じゃあ、俺はB?」
「…俺は、C?」
すると 、魔王様は、羽根を広げてどこかに飛び去っていった。
魔王様がいなくなった後、部下たちが話し合う。
「…なあ、B?」
「そういう呼び方、やめろ」
「俺は、Cだがな」
「…で、何?」
「魔王様はなぜ、鳥料理にうるさいんだろうな?」
「魔王様が、鳥だからだろ」
「そうそ。知らなかったの?」
「ちょ…。それ、とりあえず言ってよ!」
「いや。とりあえず、見りゃわかるだろ」
「とりあえず、魔王様がいないから言えるが」
「トリには会えず、か」
「トリあえず、な」
「…そうか!」
「どうした、C!」
「トリ和(あ)えず料理って、そういう意味だったのか?」
「正解!」
「ああ…。どうして俺は、鳥の部下として働いているんだ?」
「犬のお前が、言うなよ」
「そういうお前は、猫!」
「俺は、猿!」
バササササ…。
魔王様が、戻ってきたようだ。
「ワンワン!」
「ニャンニャン!」
「ウィッキー!」
勇者様、早く、こやつらを倒しにきてください。
KAC20246 マンガ飯魔王様、「トリあえず、鳥和(あ)えず」な料理を作る! 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます