第2話 天才 演劇少女

私が子供の頃、姉の漫画を借りて読んでいたのだが、その漫画こそが『ガラスの仮面』である。


貧乏で地味で目立たない北島マヤという少女が、月影千草という大女優に見出され、女優としての才能を開花させていく話である。(ものすごくざっくりした説明だが)


マヤが本当に貧乏で、見ていて心がキュっとなる

私自身の家も貧乏だったので、何だか他人事ではない。(北島家程ではないが)

そんなマヤが、ある日公園で子供たちに童話を聞かせていたのだが、その童話に出てくる登場人物になりきり物語を進める姿を偶然、月影千草が見かけ、その才能を確信する


私はこの状況が羨ましくてしょうがなかった

貧乏で、目立たない私を誰か『この子は凄い!』と見つけてくれないだろうかと

もしかしたら私にもものすごい才能があったりして・・!


まあ、それはなかったが、マヤに自分を重ねていた部分もあったと思う。

演劇に出会い、メキメキと才能を開花させていくマヤは、見ていて本当に素敵だった

マヤのことをバカにしていた周りの人間がマヤの演技を見て圧倒される姿にスカッとした


マヤは憑依型と言うのか、役に完全になりきる才能があった

そりゃ月影先生もあんな恐い形相で近づいて来るわけだ

私だってあんな風に近づいて来られたら一目散に逃げるだろう


しかし、不遇の時代を経て成長し、すごい存在になっていく主人公というのはいつの時代も支持を得るもんですね~

                    続く。

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