どうして
「え、なに?どうしたの?そのおもちゃの拳銃?」
どうして小さな神社の参道に自分は蹲っているのかもわからなかったし。
どうして友達の空が険しい顔をして、二挺のおもちゃの拳銃の銃口を自分に向けて構えているのかもわからなかった。
「どうしたの?駄菓子屋のおみくじで当たっちゃって、嬉しくなって遊ぼうって誘いに来たわけ?でもさ。おもちゃでも銃口を人に向けちゃダメだって。はい、下ろして下ろして」
空はそれでも、二挺のおもちゃの拳銃の銃口を
険しい顔のまま。無言で。
様子のおかしい空に、
「空?」
「
空はゆっくりと、やさしく、
そして。
好きだ。
と。
とてもていねいに想いを口にすると同時に、二挺の拳銃のトリガーを引いたのであった。
(2024.1.30)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます