ばっきゃろい
(だあああああ!早口で言い過ぎた!)
すだつってほしい。
ではなく。
好きだ付き合ってほしい。
そう告白するはずだった。のに。
『釣り道具持ってないから無理』
『好きだった』
先を越された告白、なのか。
私も好き。
ではなく。
好きだった。
過去形。
つまり今は、好きではない、ということなのか。
(だあああああ!口がもたついて!
いつの間にか接着剤でもつけられたのだろうか。
空が上手く動かす事ができない口に苛立っている間に、
もう話は終わったと言わんばかりの行動である。
心なしか、いや、確実に、顔がすっきりしている。
やはり、過去形なのだ。
今は好きではないのだ。
ならば、わざわざ言わなくても。
いや、言ってくれないと困る、か。
こっちはもう好きではないのだから、告白されても迷惑なのだとわざわざ伝えてくれたのだ。
ありがとう。
最後にお礼を言うべきだろう。
気持ちに決着をつけさせてくれて、ありがとう。
(なんて言うかばっきゃやろう!!!)
ちゃんと告白してない内から、諦められるかってんだ。
「
もたもたしている間に、あっという間に辿り着いてしまった。
空もまたスワンボートから降りて橋を渡り、庚を呼びながら追うが、庚が止まることはなく、そして、空が追いつくことはなかったのであった。
とある神社に辿り着くまでは。
(2024.1.29)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます