彼女と彼女①

 今俺は三角の森公園という場所でブランコに揺られ、千羽さんを待っている。


 ギコギコと錆びたブランコの擦れる音が初めて来た公園にノスタルジックさを生み出している。


 千羽さんと休みの日に会うのは初めてで無いのに、待っている時の緊張感が未だに抜けない。


 ブランコに乗りながら周りを見渡すと公園の周りが木で囲われ、緩やかな三角形で出来ている。

 まさに三角の森という名前がそのまま似合う公園だ。


 烏丸さんから屋上で迫られたあの日の夜、千羽さんから一件のLINEが来た。


「急だけど明日予定なかったらコソ練しない?」


 毎度のことながら予定はなかったので「いいよ」と即答した。


 俺に友達がいないこと、暇を持て余していることがプラスに働く時が来るとは。


 集合場所になったこの三角の森公園は千羽さんが1番思い入れのある公園で、夜にこの公園で1人演技の練習をしていたこともあるらしい。


 確かにブランコやシーソーもあり比較的大きめも公園だが、ブランコに揺られる俺を除いて他に誰もいない。


 多少動いたり声を出しても迷惑がかかなそうで練習するにはもってこいかもしれない。


 予定時間の14時にはまだ少しあるため、俺はキコキコとブランコを漕いでいる。


 空を見上げると美味しそうにふわふわした雲がなんとなく動いている気がする。


 今のところ千羽さんと休みに会う日はいつも天気がいい。

 千羽さん晴れ女なのかな。


 ちなみに噂で俺は相当の雨男だと聞いている。

 他人事のように語るのもその自覚がないからだ。


 あれは中学の卒業旅行、初日から傘が必要不可欠なほどの雨が降り、うわぁ雨だな〜残念と思っていた矢先、クラス中の視線が俺の方へ向いていた。


 その時にチラッと聞こえたのだ、「ぜってーこの雨駿河のせいだろ、顔が雨男なんだよ顔が」と。


 顔が雨男ってなんだ?水も滴るいい男ってやつか、そう勝手に解釈して「ありがとう」と吐き捨ててやった。


 卒業旅行は今まで絡みの少なかった奴とも仲良くなれたりすると聞いていたが、俺の場合溝が深まる結果となってしまった。


「おまたせ〜」と言う声が少し離れたところから聞こえ、小走りで千羽さんが駆け寄ってくる。

 俺が犬なら目一杯尻尾を振りたい。


 千羽さんは2人で公民館に行った時とも3人で映画を観に行った時とも違う服を着ており、しなやかに伸びた足が綺麗に露出された黒く短いズボンに、上も黒の服を羽織っている。


 何て言うんだろう、ジャケット?を羽織っている。


「全身真っ黒だね、ズボンも変わった生地してるし」


「ズボン?パンツね。あんまりズボンって言わないよ」

 ケタケタ笑いながらモデルさんのようにポーズを決めて教えてくれる。


 う……どうして俺は一眼レフを持っていないんだ、この瞬間を収めることができないなんて。


「このパンツはレザーのショートパンツ」


「へぇレザーって言うんだ、ビームが出そうだね」


「それはレーザーね」


 このくだらないギャグにはぴくりとも笑わない、難しい。


「ジャケットもレザーで、これ上下セットアップなの」


「セットアップ……」


「ニコイチみたいなこと」


 2つで1つってことか。

 靴下と一緒じゃんと思ったがそれを口に出したら怒られるような気がした。

 靴下コーデなんて絶対言えない。


「全部黒にして統一感を出してるってこと?」


「そうそう!そんな感じ」


「じゃあ下着も黒ってこと?」


「みる?」


 静かなトーンで言われるがあまり、唾を飲むほど期待してしまう。


「もちろん嘘だけど」

 そう言いながら屈託ない笑顔で笑っている千羽さんがとても可愛い。


「俺は今黒だよ」


「そんな暴露いらないって!心は白!」


「う、うぇ⁈」


 千羽さんの下着は白、千羽さんの下着は白。


 聞いてしまったおパンツ事情が脳内でリピート再生される。

 俺はオロオロしてしまい、千羽さんは手を叩きながら笑っている。


 ブサイクな女が口を開け手を叩き笑っていると猿から進化し損ねたのかと思うことがあるが、千羽さんの笑う姿には上品さが溢れている。


 どうやらファッションにおいて統一感を出すことは大切らしいが、下着はまた別らしい。


 よくよく考えればそれもそうか、服の色と下着の色を統一させてしまえば下着の色を公表しながら歩いているの同義である。


「闇があるから光が映えるっていうでしょ?何でも統一すれば良いってものじゃないの」


「なるほど……」


 ふと、中学時代俺のことを馬鹿にしていた黒ギャルを思い出す。

「湾って犬と同じ音なのにアイツは可愛くねぇな〜」という声がうっすら聞こえ、また俺のこと馬鹿にしているなと振り向くと廊下に片膝を立てて座っており、白いパンツが丸見えになっていた。


 あの時不覚にも全身日焼けしてるだけに白いパンツが輝いて見え、芸術を感じてしまっていた。そうゆうことか、納得納得。


「うわーブランコとか久しぶりだな〜」

 千羽さんは言いながらゆらゆらと揺られ始めた。


 それを見て俺もブランコを再開させる。


「そう言えばここまで普通に話してるけどロミオとジュリエットの体で話さないといけなかったよね」


「忘れてた!」


 言い出しっぺが忘れるんかいと思ったが俺も忘れていただけにあまり言えない。


「あージュリエット。君のことを思いすぎてそのブランコになりたい」


「ロミオ、さよなら。変態とは付き合っていけません」


「ジュリエット〜」


「こんな10秒で完結するロミオとジュリエット嫌なんだけど」


 どこかで道を間違えてしまったらしい。

 道を間違えれば一度スタートラインに戻ってやり直せばいいだけだ。


「一度時を戻そう。あージュリエット、君のことを思いすぎてそのブランコの手すりの部分になりたい」


「さっきと一緒じゃん。なんなら具体的になりすぎて余計キモくなってる」


「ジュリエット、君にキモいなんて言葉は似合わないよ、おやめ」


「よくこの流れで続けていけるね」


 それは違う、キモいと言われたことに傷つきすぎてこの演技を続けざるを得ないのだ。


 今この演技を辞めてしまえば一気にガチ感が増す。

 それはメンタル的にやっていけない。


「じゃあ、ジュリエットはロミオの何になりたいんだ?」


「ロミオを囲み混んでいるこの三角の森公園になりたい」


「公園規模で俺を包み込んでくれるのか」


「ノってこないで、つっこんでよ」


 千羽さんが浮かべるこの笑みは呆れからくるものなのだろうか、それとも……。


「ジュリエット、シーソーにならないか?」


「喜んで」

 その一言でブランコからシーソーに移動する。

 千羽さんが俺よりも前を歩く。


 遊びに行った時も部活に行く時も今も俺は基本的に後ろを歩いている。

 千羽さんに自分の行く道を委ねてしまっているからだろう。


 しかし、ロミオはジュリエットの後ろを歩いたのだろうか。

 否、ロミオならジュリエットの手を取り、前を引っ張るような形で歩いていただろう。


 そう思った瞬間千羽さんの手を取り、シーソーに向かって走り出していた。


「え」


 その時の千羽さんの表情はジュリエットでなく、不意を突かれ驚いている千羽心だった。


 シーソーに乗ると流石に千羽さんが軽く、自然と俺が沈んでいく。


 シーソーを成立させるためにスクワットの動きを繰り返す。


 今まで帰宅部でろくに運動をしてこなかった男の足は思いの外早く疲れがきてしまった。


 気がつけば千羽さんがずっと浮いたままでいる。


「ジュリエット済まない、ロミオはここまでだ」


「早いよロミオ〜」

 足をプラプラさせながらジュリエットが言っている。


「ロミオ明日筋肉痛だ」


「そんな報告いらないって」


 ジュリエットではない千羽さんがケタケタ笑っている。


 休みの日にもこうして千羽さんと話せるなんて幸せだな。


 実は同じクラスだが教室ではあまり話すことがない。

 それはもちろん千羽さんには友達が多くそこに入って行く勇気が俺にはないからだ。


 いつも1人音楽を聴きながらこっそり横目で眺めている。

 イヤフォンをしながら音楽を流さず寝てるフリをし、こっそり話に聞き耳を立てていることもある。これはギリ合法の盗聴だよね?


「そう言えばロミオさ、最近垢抜けようとしてるよね?」


 スゥーっとシーソーの位置が入れ替わり、また同じ位置に戻る。


「ま、まあそうだね」


 メガネをコンタクトに変えたこともあったがつい最近もう一つ変化を加えたことがある。それが髪型だ。


 実は必死にGoogleとお財布に相談し美容室を決め、この前行ってきた。


 その時にワックスの付け方を教えてもらい、それから学校にもワックスをつけて行くようにしていた。


 友達がいないこともあって誰もなかなか触れてくれなかったので少し寂しい気持ちになっていたが千羽さんは見てくれていたようだ。


 心の中でギュッとグッドポーズをする。


「なーんかいつの間にかワックスとかも付けるようになってさ〜〜、初めて会った時なんて普通に寝癖ついてたよ?」


「記憶にはないけど、気にしてすらいなかったからついてたかも」


 入学式があったのもつい最近のことだが、まるで遠い昔のように聞こえる。


 ワックスつけるのが下手すぎて寝癖のままの方がマシなんじゃないかと思う日もあるし、ワックスのせいで遅刻しかけた日もあった。

 時間とお金を費やすことでオシャレは形成されていくものなんだと身を持って痛感している最中だ。


 自分がオシャレに気を使うようになったことで、男がデートの際にお会計を持つのは、そのデートに服装やらメイクなどの見た目でで女の子はお金を使っているから!みたいな論争の気持ちが分からないこともないなと思った。


 分からないこともないが目の前でそんなことを言われたら、その場で水でもぶっかけてその性格、考え、俺が全部水で綺麗に洗い落としてやろうか!と言ってやる。そんなことも同時に思った。


「駿河くんが垢抜けるために頑張ってるなーと思って、良かったら今から駿河くんの服見に行かない?見たところまだ服装には手をつけれて無さそうだから」


「やっぱり分かる?」


「まあ、3回目の私服にして同じ服が回ってきてるからね」


 何がかっこいい服で何がオシャレかわからないが故に、俺は今日前に心愛が選んだ服をまた着てしまっていた。


 私服が2パターンしかない男と思われている、正解だ。


「今から服を買いにというのは千羽さんが服を選んでくれるってこと?」


「ん〜まあ手助けしようかなって」


 これ以上ないありがたい話だ。

 美容室のお金とかを溜めていたお年玉でやりくりし、今財布に残っているお金は一万円ほどである。


「一万円くらいしか持ってないけど大丈夫?」


「十分!一万円で全身コーデ整えちゃおう!」


 シーソーで宙に浮いている千羽さんが言い、手で降ろしてとジェスチャーしている。


 俺から先にシーソーからゆっくり体重を下ろし、千羽さんを地上に帰還させる。


 ロミオとジュリエットの設定がいつのまにか忘れられていることに気づいたが、今の雰囲気を潰すのも何か違う気がした。

 それほどに今が楽しく思えたし、駿河と千羽でいたかった。


 さあ全財産よ一緒に旅立とう。


 そして、千羽さんに連れられるがままGUまでやってきた。

 グーの存在くらいは俺でも知っている。


「やっぱ困ったときはジーユーだよね」


 千羽さんから告げられた一言でGUがグーでないことを知った。

 ポケモンGO的なノリじゃないのか、ファッショングー、スタイルグーみたいな。

 グッドポーズしてる芸人さんのCMまで勝手に想像してたのに。


 メンズのコーナーをグルグルと回りながら「うーん」と千羽さんが悩んでいる。


 よく分からないが俺も悩んでおこうと思い、合わせるように「うーん」と言ってみた。


「あ、なんかいいのあった?」


「いや何がいいかな〜って一緒に悩んでた」


 俺はただ頷きながら言い、本当だよという意思を全面に出す。


「どうゆう系統の服がいい?」


「もう雰囲気で殺していくような感じ」


「なにそれ……誰を殺すの」


「言い換えれば雰囲気イケメンってやつかもしれない」


 殺す=イケメンなのも意味が分からないが、俺からすればイケメンなんて新手のアサシンみたいなものだ。


「えー難しいな……」


 それはイケメンになる道筋が難しいってことですかね?声に出ちゃってますよお姉さん?全然今の姿でもかっこいいよとか言ってもらっても大丈夫だったんだよ?


 GUで服を見て回っていると俺には似合わなさそうだなと思う服はチラホラある。


 ほら、ストリートダンスしてそうな人っぽい服とかさ、俺が着たらより子供感増してキッズよキッズ。


「やっぱりシンプルイズベストかな」


 そう言って千羽さんは黒のスラックスに白のTシャツと黒のシャツを俺に「はい、一回着てみて」と渡してきた。


 物理的に背中を押され試着室まで連れて行かれる。


 試着室に入り、着替えようとした瞬間にサイズは大丈夫なのかと頭によぎるが、タグを見るとSサイズと書いてある。

 さすが千羽さんよく分かってらっしゃる。


 着替えを済ませ鏡を見ると普段の姿と違いすぎて恥ずかしさが芽生える。


 似合ってないと言われたらどうしようという不安の顔を鏡に写っているが、だからと言って千羽さんを待てるわけにもいかない。


「着替えてみたよ……」


 ゆっくりガラガラとカーテンを開け、千羽さんが選んだコーディネートを初披露する

「かっこいいじゃん、すごくいい感じ!さすが心だな……」

 と満足げな表情でコッチを見てくる千羽さんがかわいい。


 それは俺の服が似合っているかとかどうでもいいやと思えるほどに。


 鏡で見たときはいつもと違う雰囲気の自分に違和感を感じていたが、千羽さんにかっこいいと言われてから突然自分がオシャレに見える。


 俺かっこいいかもしれない……。

 そう思って鏡をもう一度見るとホラー映画を彷彿とさせる怖い笑みを浮かべていた。


 やっぱりかっこよくないかもしれない。


 その後、この服装ならこの靴だねと千羽さんが選び、全部買っても1万円でお釣りが返ってきた。


 無事俺の服を買うことはできたが千羽さんは何も見なくていいのだろうかという気持ちと千羽さんが色々な服を試着する姿が見たい気持ちが交差する。


「千羽さんは服見ないの?」


「見たいけど見ちゃうとつい買っちゃうんだよね。最近服買ったばかりなのに」


「千羽さんが普段どんな感じで服選びしてるのか見て勉強しようと思ってたんだけどな」


 もちろん嘘である。ただただ千羽さんの試着姿が見たいだけだ。

 千羽さんがかわいいと言う服を着てる姿を想像するだけでご飯三杯は食べれちゃう。


「レディースだから参考にならないよ〜」


「なるなる」

 え〜と言いながらも少し嬉しいそうにレディースコーナーを足が動いている。


 今更だが俺はレディースコーナーについて行って大丈夫なのだろうか。


 通報されたり、逮捕されたりしない?女性専用車両ですら男がうっかり乗ってしまうだけで冷たい目で見られ、SNSで拡散される世の中なのに大丈夫?


「俺はこっち入っても大丈夫?」

「全然大丈夫だよ。さっきまで心もメンズコーナーいたじゃん。それと一緒だよ。ちなみに横に女の子がいたら下着売ってるお店とか行っても一応大丈夫」


 不思議な世の中だ。

 男が横に女の子を連れていようが、他のお客さんが気まづいだろう。


 俺はついてきてと言われても行く気にはなれないし、そもそもどこを見て歩けばいいか分からない。

 絶対、彼氏を下着のお店に連れていく女もついていく男もまともな奴じゃありません!


 そんな葛藤をしている俺をよそに「あ、これかわいい」と緑の春らしさを感じるカーディガンを見ながら千羽さんが言う。


「確かに似合いそう」

 遠回しに試着してみては?と誘導してみる、通じろこの願い。


「でもこれからどんどんあったかくなるしな〜」


 そう言ってまたスタスタと歩き始めた。

 レディースコーナーをぐるっと一周回って「他のお店見ていい?」ともう服を見る気満々モードになった千羽さんが両手を合わせながら俺に言う。


 いいに決まってるだろ、どこまでも俺を連れ回してくれ。


 そんな思いを込めて「うん」と力強く頷く。


 少し移動すると1階から4階まで洋服を売っている建物に辿りついた。

 俺1人では縁のない場所にアウェー感が拭えない。


 だが今は千羽さんに選んでもらった服を早速着ている男だ。

 オシャレ男子なはずの俺はこの建物に入る資格があるだろう。


 ZARAというお店に入りすぐに「これかわいい〜」と目を輝かせ、上品な雰囲気のカーディガンに手をかけている。


 今のかっこいい系のスタイルとは少し違う雰囲気の服だが、それすらも似合うことが目に見えて分かる千羽さんのスタイルや美貌には圧巻される。

 頼むから試着してくれ。


 そう心で願う気持ちが通じたのか、ジャケットを脱ぎ「ごめん、ちょっと持ってて」と俺に手渡し、気になっていたカーディガンを羽織る。


「どうしても系統が違う服を今着てるから分かりにくいな〜」

 口をムの字にさせながら千羽さんが言っている。


「似合ってそうだけどね」


「ごめん、ちょっと全身で合わせてみていい?」


 スイッチが入った千羽さんはもう止まらない。


「いいよ」


 カーディガンに合うパンツを探し始め、それらと共に試着室へ向かっていった。


 俺も見たいので試着室の前までついていく。


「どうかな?」と試着室から出てきたのは森の妖精だった。

 桜じゃなく千羽さんを立たせ、その周りにブルーシート引いてご飯食べたい。


「かわいい」


「ほんと?」


「うん」


「駿河くんがそう言いなら買おっかな」


 そう言ってもう一度試着室で着替えを済ませ元の服にフォルムチェンジする。


「じゃあ、買ってくるね」とカーディガンを持ってレジへ向かっていく背中を見ながら頬をつねってみる。


 やっぱりこれ現実なんだよな……。今まで人生はロクなことが起きないと思っていたが、捨てたものじゃない。今の俺ならそう思える。


 お互いに服を購入し満足気な俺たちはそのまま駅で解散した。

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