第3話 熱い想いのその側で

俺が2度目の惰眠に突入した時‥

俺の行動に反発が起きて、クラス内を3分裂していた。



◇第1グループ◇


「あいつ、頭の中ぶっ壊れてんじゃねぇの?」


「低脳はこの学院には要らないんだよ!」


「冗談じゃないわ!私達まで巻き込まれたら、どうしてくれんのよ!そいつが将来の保証でもしてくれるわけ!?」



◇第2グループ◇


「まぁまぁ、そのくらいに。彼も本気だった訳ではないでしょう。」


「そうだよ。す、少し様子を見てみようよ!」



◇第3グループ◇


「ふっ。くだらない。そんな事で諍いなどとは聞いて呆れる。」


「だるい。」



と言った具合に反発する奴らと、それを宥める奴ら。そして、他人だと無視を決め込む奴らに分裂したらしい。


この話は俺が惰眠から起きた後、この惨状を眺めていた奴から聞いた話だ。




だが、そもそもの話になるが俺たちのクラスは学年別で見ても、下から数えた方が早い。

いや、数えなくても下だ。


俺たちのクラス番号は''1-12''。そして、学年のクラス単位は''12''。この学院は実力主義だ。

これ以上は言わなくても、ある程度は察するだろう。


これが今の現状である。



寧ろ、新入生である事もあって初めのうちは優しいのだとか。学院生活2年目にはクラスのほぼ半分が居なくなっているらしい。


だからこそ、このクラス内分裂なのであった。



しかし、教授がいなくなった途端に仲間割れを始めるとか、目も当てられないな。

あくまで俺たちの立場は暫定に過ぎないことを分かっているのだろうか?



監視の目が教室のどこかにあるのは確実だ。



正直、担当の教授がいなくなった段階で、この状況は在りえた話だった。それを教授たちが予測しないはずがない。


という事は、何処かで監視しているということだ。





しかし、俺は実際のところは退学したいので、それでいい。



そこまで自分の家が好きなわけじゃ無いし、

家族とそこまで縁が深いわけ‥‥.じゃない。そこまで深くないと俺が信じたい。


特に、兄弟の仲がいいなどの噂は全力で否定したい。



『家族仲が冷めきっているのか』と質問を投げかけられるのであれば、答えは『それはない』の一点に尽きるだろう。

逆に、我が家はとても熱い。

本当に‥‥.引くほど熱い。


俺自身、それが好きなわけでは無い。が、それ自体が嫌いなわけでも無い。


寧ろ、その在り方は尊敬に値する。しかし、それの使い道に ‥‥ 少々、いや、大々的に問題があると言える。

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