状況整理
よし今日から頑張るぞ!と思っていたら周囲はもう段取りを始めていた。
進◯ゼミのマンガでよくある、まだチャレ◯ジやってないの?と言われた登場人物のような気持ちだ。
あるいは、私が重役出勤したかのようではないか、いや、使用人たちの間では私は確かに重役扱いなのだが。
まとめるとカーラとエリザについては、他国の状況を調べつつ、語学、戦闘訓練などをコッソリと行い、着々と力を蓄えてきたということだ。
今更ながら私達が住む国、アルジオ王国は、海に接したそこそこに大きい国だ。
東を海に面し、北に大国であり周辺国の盟主を自称するレガリア帝国、西に小国のオリガ小国家群、南にはピオニー商業国がある。
オリガ小国家群のさらに西には、敵対国家のグレイス王国があるが、小競り合い程度で大規模な戦争はまだない。
カーラとエリザはオリガ小国家群で、少しばかりのツテを作り、特殊な戦闘技術や近隣諸国の情報を集めてきたということだった。
どれだけ優秀なのだ、このメイドたちは。
そしてこの二人はまだポテンシャルの数字がゼロではない。
これだけ難しいことをやってのことだ、さらにとんでもないスピードで成長を続けているというほかない。
オリガ小国家群は、私も実はかなり注目していた。
自国では立場的に目立ったことは出来ない、その点小国家群では融通が効く。
そのまんま商人の国とも言えるピオニー商業国とも近く、裏で力を蓄えるにはちょうど良いのだ。
そして急ぐ理由もある。
この二人の活躍が非常にありがたい理由だが、地図から無くなるのだこの国は。
ゲームの始まる段階では、戦争により国民も散り散りとなってしまう。
オリガ小国家群でうまいことスタッフを採用して、現地の事業で自由に動かせるお金を作る、これがとっかかりと思っていただけにありがたい。
さて、裏の状況整理としてはこのくらいだろうか。
しかし、文化のレベルが国内ですら非常にチグハグだ。
まるでゲームに映らないところは時代相当というか、なぜそれが出来てこれはこうなんだみたいなものが多すぎる。
その辺りのチグハグさが、この世界をあたかも本当にゲームの世界っぽく思わせるのだ。
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