〜第八話 暗躍の後〜

朝食の後、あらためて作戦を確認してみた

作戦として

霧島を味方に引き入れる

     ↓

  違法ロリに報告

     ↓

   今夜決行


である

なぜ今夜決行であるかというと、もし魔族側が誰を洗脳したか確認できるのだとしたら霧島の洗脳を解くことにより俺や王女が魔族の存在に気付いていると相手に伝わるからである。

本音は早くここから出たいからであるが....

朝食中にわかったこととして第一王女は魔族に完全に洗脳されていた。

違法ロリはそれに気づかなかったのだろうか?それとも初めから第一王女と第二王女がいるということに気づいていたのか....

まぁどちらでも今は関係ない


「お、いたいた水帝、いきなり呼び出してどうした?」

「霧島、この紙持っててくれないか?」

そう言い、昨夜書いた式神を渡す。

「これ、ラノへでよく見る陰陽師が妖怪退治に使うやつか?」

「よく見るのかよ...」

「へぇ...よくできてるな」

そう言って霧島は式神を受け取った

俺はその瞬間を見逃さずに詠唱を開始する

「陰陽師 嘉美綺かみき ゆきの名を借りて宣言する。祓え魔の者よ」

最も簡単な対魔術をしてみるが、式神が粉々になったので取り憑いていたのが消えたのだろう。この祓術は二十世紀中期に確立した方法であるが、陰陽師が認めた者なら簡易的な祓魔術エクソシズムが使えるという利点があり、陰陽師の才能によって除ける妖魔は違ってくるが雪なら殲滅級妖魔までこれで倒せるのでおそらく敵の魔族は殲滅級以下....わかりやすく言えば対人用の特殊部隊員数十人でも倒せるレベルだ。


「ーっ、」

取り憑かれていたのが急に消えたからか霧島が倒れかけるが持ち堪えた

「よう、気分はどうだ?記憶は?」

「ーーある、俺は魔族に取り憑かれていたのか?」

「あぁ...知ってたのか?」

「あぁ、今あらためて実感したが違和感があった」

「そうか、何かあったか?」

「ーー誰かの監視を命じられていたな」

「監視?誰のだ?」

「水帝、お前のだ...あと呼ばれた時とにかく時間を稼げと言われて...」

「時間?」

稼いで何になるんだ?今魔族に取り憑かれていないのは俺と霧島と...王女

「ーーっ!」

「?お、おいどうしたんだよ」

「霧島、こい!罠だった」

「罠?わかんねぇけど、ついていくぞ」

全てつつじまが合った、全部仕組まれていたのだ

第一王女が魔族に洗脳されていながら第二王女の存在を知っていて、

王女と話し合いその結果俺が霧島を解放するために動き時間を稼げると判断したから、そう...今更だった

魔族の気配によりわかっていた、魔族に取り憑かれていないのはということに


「霧島、武器持ってるか?」

「剣が一本!」

「貸してくれ」

「あぁ、わかった」

やっぱり俺にだけ渡していないのかよ

「もしかして...戦闘になるのか?」

「多分な...」

「そうか...水帝は慣れているな...」

「....」

「ーーまぁ、水帝がどんな秘密を持っていようが俺の恩人だ、ぜってぇ力になってやる」

できれば妖魔のことなど日本人である霧島達にバレたくないが...どうしようかな?




―――――――――――――――――



Q 話長くてつまらないです


A 一応二章からはヒロインがどんどん登場する予定なのであと数話お付き合いください


Q 付き合いだなんて、そんなーー


A ーーーはい?

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