第17話 天罰

☆佐藤梓(さとうあずさ)サイド☆


お兄がイジメられている事実を初めて知った。

そして私はかなりの怒りを持ってから帰って来る。

クソどもが。

やはり私はお兄を守る為に悪人になる必要性がある気がする。


「...だけど」


それが本当の幸せだろうか。

私は考えながらそのまま家の鍵を開けると...そこにギターケースがあった。

どうやらお兄と渦宮さんが出掛けている様だ。

私はギターケースを大切に扱いながら直す。

それから盛大に溜息を吐きながら家事をしながらお兄を想う。


「...えへへ。お兄...」


あの濃厚なキス依頼。

その事を考えていると体が疼く時がある。

私はそのままその場で下半身を弄ってみる。

するとビリッと電気が走った。

これはマズいな。


「えへへ。おにい...」


私はそのままイってしまう。

そしてその場で膝から崩れ落ちる。

これはいけない。

ヤバイ。

中毒になる。

思いながら私はハッとしてから私は手を洗う。


「...何をしているんだか」


そう呟きながら私は必死に手を洗ってからそのまま家事をする。

だけど疼いて仕方が無い。

特に...あの濃厚なキス。

本気のガチにヤバイものがあった。

あれは快感だった。


「お兄とまたキスが...したいな」


よだれ...が美味しかった。

お兄のよだれが。

美味しい。

私は猛烈な変態になりつつあるけど。

だけど私は...お兄が大切だ。


「どんなに犠牲にしてもお兄だけは守る」


そんな決意を新たにしてから目の前を睨む。

私は絶対に許さない。

お兄をイジメた奴らに報復してやる。

幸せと報復は別物だ。


そうなると...と思いながら私はSNSを観た。

最初に開くと話題になっているツイートに山吹小春さんという人物の...ああ。

お兄のイジメへの報復の。

だけどそのツイートは山吹小春さんが追い詰める様なツイートばかりだった。

学校裏垢とか言われているが。


「...」


私はそのツイートを詳しく読みながら。

そのまま納得してお兄のクラスメイトを特定していく。

こういうのは昔から得意だ。


何故得意かと言われたら私がパソコンが得意だから。

プログラミングとかそういうのだけどこういう関連も得意だ。

亡くなった父親にこういうのが将来、自らの役に立つと叩きこまれたから。


役には立っている。

そうだな。

死の役にだが。


「...これから推測するに関わった奴らは約5人かな。地獄に落とすべきは。屈辱を与えてやる」


そんな事を呟きながら私はIQ120の頭を使ってから考え込む。

そして後は名前を叩き出してから...アカウントを特定してから...住所を特定して。

待っててねお兄。

私は貴方をイジメた人達は片っ端から片すから。


「...まさかプログラミングがこういう所で役に立つなんて。...そして天才と昔言われたものが役に立つなんてね」


私は大昔の話だが...ピアノの天才と言われた。

それは嘗ての偉業だが。

だけど今となっては地に落ちた。

何故かと言われたら。


私の手の故障だった。

それからピアノをしなくなり...有名な部分も地に落ち。

そして今に至っている。


「...だけどこの頭の良さとSNSの特定の掛け合わせで...よし。良い感じだね。逆ハッキングを仕掛けて...」


証拠が残るとか言われているかもだがそれはない。

私は自信をもって言える。

このハッキングは勝てるしな。


海外に比べれば非が向かない愚かなものだ。

思いながら私はニヤッとしながら1人の特定を進める。


確実にこの全てはリベンジを。

イジメられた分をお返しをしなくてはならない。

そして私は自らの手で下す訳では無いが。

周りの協力も仰ごうと思う。

楽しいとしか言いようがない。


「...私のお兄を舐めた罰を受けてもらう。私は決してあなた方を許さない」


そして全ての準備が完了した。

スマホとパソコンを駆使してからそのまま住所を割り出した。

私が使っているのはパスワード逆ハッキングアプリ。

コマンド作成装置アプリ。

いつかまあ使うだろうと思って作った自作だ。


「...」


対象者の名前は飯場メイ(いいばめい)というらしい。

コイツの裏面の鍵垢に色々なイジメ動画があった。

私は考え込む。

そして「この調子だったらアイツにも復讐できるか」と考える。

だけどお兄に止められているが。


「...」


私はコマンドを入力してからアプリを駆使し。

逆ハッキングで飯場のアカウントの鍵垢のパスワードを解放した。

それを適当なアカウントで私自作のハッキング不能の誘導URLを作って...それを不特定多数の人達のアドレスに迷惑メールとして送信した。


こんな事をしても無意味かもしれないが適当に送った人が誰1人も見ないとかいう事はないのだ。

人間は個性がある。ミドリムシとかの生物ではない。

間違いを含めたりしてもアクセスは必ずある。


思いながら私はそのままパソコンを閉じた。

後は自爆してもらえればと思いながら。

まさかこんな所でこんな技が役に立つとか思わなかった。


そして30分してからそのままSNSを見る。

表沙汰に「いやいや。えぐいわ。何これ」とか。

「気持ちわるwwwマジないわー」「マ?これ」「えっぐ」とか波の様にコメントが寄せられていた。


それも動画も写真も拡散されていた。

特定班が後はするだろう。

時間の問題かな。

これで残りは...。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る