第38話 ゴーレムの再生って常套手段だよね?

目の前から迫ってくるゴーレムには相変わらず威圧感があるがあの火槍ファイヤーランスで貫かれた腕が回復していないのでとても不安定に見えた。


「そう言えばコイツらにもコアの概念はあるのか?」


そのどこか滑稽なゴーレムの姿を見ながらふとそんなことを思いついた。否、


「そんな気になる事は試しておかないと損だよなぁ!」


一息で近づける距離にまで来たゴーレムを正面から見据える。


「ヨッシャやるぞ!腕に無属性魔法による杭を展開!振り下ろされる腕を回避して貴様の胸部装甲にシュートッッ!」


身体強化まで使用しているため杭は狙いどうりに刺さりきったがこの程度では当然致命傷には至らず腕を使って俺の身体を引き剥がそうとしてくる…が余りにも遅い


「魔力装填完了!魔力パイル射出 今っ!」


胸に刺した杭が炸裂し胸部装甲を大きく剥がす事に成功する。そのまま炸裂した反動を利用して離れながらコアがあるならそこにあるであろう所を見る。そこにはさぞかしご立派なコアがあると思っていたのだが…


「なんだよアレ…タコか?」


実際にそこにいたのは紫色のタコみたいなやつ…いやタコにしちゃあ水っぽくてプルプルしてるし若干スライム成分もあるか?


「まぁ良い、コアじゃ無かったのは残念だがコレはコレで良いものだ。と言うわけで殺してしんぜようってオイ!石の中に逃げ込むんじゃねぇ!」


あのタコ(仮命名)の能力なのか露出していたところから石の中に潜り直しやがった。


「まさか周囲の石にまで移動できたりしねぇだろうな?ここら辺岩山だし相当めんどくさい予感がひしひしと…」


なんて言いつつも周囲を警戒しているとまた目の前の岩が盛り上がって…


「わぉ、体を乗り換えて完全体になって復活かよこりゃ一気に叩かないとなぁ…生命力ゴキ◯リ並みかな?」


確かに周囲の鉱石を取り込んで再生するゴーレムとか知ってはいたが、実際に戦う事になるとこうも面倒だったとは…なんかだんだんイラついてきたな?処してやろうか…


「無属性魔法『爆裂球』展開、『怨念の邪毒』…は相手無機物だし効果ねぇか、じゃあ『怨念の呪縛』」


『爆裂球』は自由に空間に配置できる地雷みたいなもんだ。行けると思ってやってみたが数を増やす事はまだ厳しそうだな。


『怨念の呪縛』でジワジワと腐敗させながら縛り付けている今、コイツに抵抗できる手段は無い!…はずだ。


「今度は逃げる間も無く屠ってやるよ!」


夜叉に無属性魔力を纏わせ貫く

「『爆閃・突』」


ドゴォッ!!!

と激しい音を立てて胸部装甲が陥没し向こう側が見える様になる。


「うし、これで流石に仕留めただろ…てかもしかしてコイツ魔石取れないのか!?」


いきなりゴーレムの残りの部位も崩れたのでまぁこれ以上は無いだろうと次の探索に移れれば良かったんだが…


ビュー


「は?」


タコが上空に向かって墨を吐いていた。


上から落ちてくる墨が大地を黒く染め上げていく


「いや絶対にろくでもねぇ事が起こるって!」


慌てて魔力球でトドメを刺そうとしたがトプンと水中に入るかの様な滑らかな動きで回避される。そして…


ズ…ズ…ズ…ズ…


「いやデケェ、なんか他のタコも入っていくのがちょっと見えるしコロニーみたいなものか?にしてもデケェ…」


目の前には高さ30メートルはあるかと言わんばかり、文字どうりスケールの違うストーンゴーレム(ブラック塗装)が立ちはだかっていた。





〜あとがき〜


今週だけで二万PV行ったってマ?

どうも、フォロワー千人報告してからもう千二百行ってて感情がバグっている鈴ケ谷慎吾です。ついにレビュー書いて貰えたんですよ!やっぱりコメントやフォローもありがたいですがレビューは別格感ありますよね!(えっ、もしかして俺だけだったりします?)


まぁ閑話休題それはさておき

思った人もいるかと思います。「なんでゴーレムはコアじゃないの?」と逆に聞きます、自然物(運営っぽいのはいますが)のダンジョンでなんでコアで成り立つモンスターが生成されるのか!と明確にプログラミングされてるコアが天然にできるわけないだろ良い加減にしろ!とね


個人的には生物として殼の様に鉱石を纏ってるゴーレムが自然の『ダンジョン』と言う環境下においてしっくり来たんですよねぇ…


違和感ある人もいると思いますが異論は認めません(圧)


それでは今回はここら辺で、これからもよろしくお願いしま〜す♪

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