第36話 夜叉の代償と一つの終わり

 意識が朦朧とする。魔物を殺さないと…でも魔物は居な…い、イナイイナイイナイイナイイナイコロサナイトコロサナイトコロサナイトコロサナイト


「って、何をやってるんだ俺はッ!」


 気合い1発セルフ頬ビンタにより正気を取り戻した俺は『夜叉狂乱』に呑まれていた事を自覚する。


「確かに最後らへんで理性プッツンした自覚はあったけどさぁ…えげつねぇなオイ!」


 今回は何故か洞窟内のようなボス部屋で出口も簡単に見つからなかったから良かったものの、もしあの幽鬼のような状態で何の警戒も無しに次の階層に行っていたらと思うと背筋が冷える物がある。


「しかもあのモンスターを殺したい欲求がなぁ…ボスモンスターを倒すと入り直すまでモンスターが出ないボス部屋だったから良かったもののもし通常フィールドでモンスターを狩り続けていたらどうなっていたことやら」


 蜘蛛を倒した時の自身は文字通り『狂乱』状態だったのだろう。一時の力と引き換えに下手すれば我を忘れた果てに狂気の中命を捨てる事になるまさに狂戦士バーサーカースキル


「こりゃよっぽどの事が無い限り封印だな、しかもボスドロップも拾ってないから魔石の回収もしなきゃいけないしたまったもんじゃねぇな」


 幸いにも夜叉を引きずりながら歩いた跡が残っていたのであの殺意マシマシクソ蜘蛛のドロップは左程苦労せずに見つける事が出来た。


「おっ、あったあった。魔石と…こりゃアイツの毛か?パッと見じゃ分からんぞ、しかも何本かはダンジョンに取り込まれかけてるし…」


 ダンジョンの自浄作用の目撃に自分が死んだらこのダンジョンに取り込まれるのかぁ…などと考えていたがそれよりも魔石だ。


 サイズは今までより大きいがあの『炎血剛鬼』程のサイズではない。


 やはりアイツは色々とイレギュラーだったのだと思いながら魔石を取り込むが残念ながらスキルを奪う事はできなかった。


「まぁそう都合良く行かないよなぁ、とりま次の階層探すか!」


 〜〜〜〜〜一時間後〜〜〜〜〜


「やっと見つけたぜ…どんだけこの洞窟広いねん…」


 予想以上に広い洞窟からどうにか次のフロアへの道を発見した。


 そこを降りていくと…

 ピコンッ⭐︎

『上層の踏破を達成しました…

 秘密条件

 人類最速での踏破…達成

 ソロでの踏破…達成

 上層関門ボスの討伐…達成


 以下の内容から報酬を付与しました。ご確認ください』

といきなり脳裏にアナウンスが響いた


「なっ!?いつも急だなぁオイ!でも報酬ねぇ…久々に開くか『ステータス』」


 ネーム 東野 建人ひがしの たける

 レベル 115

 MP 1,984/1,984

 SP 2,329/2,329

 蓄積魔力 138,897

 状態異常

 『呪い』

 因子 『炎血剛鬼』『アンデッドコア』40%


 ユニークスキル 『ボスの王』


 スキル『鑑定』『魔力操作』『アイテムボックス』『魔力超回復』『過剰魔力蓄積』『並列詠唱』『危機察知』『全状態異常耐性』『罠感知』『罠解除』『マッピング』『超感知』『適応』『糸生成』『鎧袖一触』new!


 ー武術基礎スキルー

『刀術』▽『斧術』▽『槍術』▽『杖術』▽『盾術』▽『弓術』▽『格闘術』▽


 ー物理スキルー

『袈裟斬り』


 ー特殊武術スキルー

『魔戦刀術』▽


 ー特殊魔法ー

『神聖魔法』▽『呪』▽


 ー基礎魔法ー

『聖属性魔法』▽『無属性魔法』▽『火属性魔法』▽


 称号 

 ーレア度Sー

『魔石喰い』『魔法使い』『武器収集家コレクター』『聖属性の使い手』『呪われし者』『状態異常の被害者』『ボス部屋の覇者』『一騎当千』『開拓者』『中層の先駆者』new!


 ーレア度Bー

 徘徊型階層王フィールドボスの討伐者(殺戮熊キリングベア


 我ながら順調に育っていると言えるのではなかろうか?


『鎧袖一触』は自らよりレベルの低い者に与えるダメージ上昇させるスキルで


『中層の先駆者』は今後突入する中層での行い全てに補正がかかる称号だ。


 どちらも安定して強いと言えるだろう。


 ダンジョンに入ったあの時よりも遥かに強くなった力が中層に入ってより化け物に磨きのかかったモンスターにどこまで通じるのか…


 俺はワクワクしながら中層への一歩を踏み出した…「アレ?この足元にあるやつ魔法陣じゃね?アッ…」




 あとがき

『上層編完結!』まぁ不穏な終わり方何ですけども…

 今後彼がどのような耐久実けゲフンゲフン、戦いに挑むのか、どんな力を手に入れるのか!より性格の悪くなったダンジョンが牙を剥く!


 地上も絡んで来てより風呂敷の広がるダンジョン『中層編』来週公開?


 とまぁここまでが宣伝で、こっからは感謝になります。(興味ないなら読み飛ばし推奨)


 この話を執筆時のこの作品は

 フォロー数108人

 ⭐︎数58

 ♡数324

 総PV数9352

 話数は今回込みで37話

 となっております。


 フォロー数が100人を超えた感謝は既に過去回でもしておりますが、それに加えて1万PVが現実味を帯びてきた今、読者の皆様には感謝しかありません


 基本的にサボりがちな作者がここまで不定期なんて予防線を張りながらも日曜朝6時更新を続けられたのはPVとフォローによる「俺の作品を見たいと思ってくれている人がいる!」と言うモチベがあったからでした。


 作品も一つの節目になりましたが、これからものらりくらりと頑張って行きますので気軽に♡やコメントをつけて貰えるとモチベになりますのでどうぞよろしくお願いします。


 そして最後に、まだまだ至らない点やつまらない点も多くあると思いますがこれからも【オタクで戦闘狂な俺が最高難易度ダンジョンをクリアするまで…】を読んでいただけると幸いです。


 日曜午前3時に書き終えて今から寝落ちする作者より

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