第26話 罠って怖くね?
アレから森を探索しつつオークの乱獲を繰り返していると洞窟内に下への階段を見つけたので降りて行く。
俺がオークを乱獲していた原因でもある下の階にもオークはいるのか問題だったが、結論から言おう。 オークはいた。繰り返すオークはいた!
コレで森林エリアを抜けるまではオークはいると言っても過言では無いだろう(過言)
「へっへっへっ、あの肉の旨みはそんじょそこらの最高級豚肉の比じゃ無いからな。まぁ家では縁の無い代物でしたが…」
肉の味とその肉が大量にアイテムボックス内に入ってると言う事実に頬を緩ませながら探索を続けていると視界の違和感に気づいた。
まぁ違和感と言っても気づかないとおかしいレベルであったが。
「なんでここだけ光ってるんだ?もしかしてレアな現象だったりするのか!調べるしかねぇなぁ!」
光っている範囲の草を払い地面に手をつき良く観さ…『バチッ、ギュルル、ぶらん』
「は?」
気がつけば俺は右腕を上にした状態で宙ぶらりんになっていた。
吊り上げられた右腕を見ると蔓らしき物で編まれた縄が巻きついている。どうやら俺はトラップに引っかかったらしい。
さらに『超感知』によると近くにいた集団の反応がこっちに一直線で近づいてくる。
「罠で宙吊りにした後に近くのモンスターで嬲り殺しとか7層で出して良いコンボじゃねぇだろ… 刃物で蔓を切って迎撃すれば良い非致死性の罠だからOKってか?ふざけんなよ罠って事は光ってたのは『罠感知』だろうけど無かったら足やられての宙吊りで手間取るとそのままモンスター戦です。って事だろ?
やっぱこのダンジョン作った奴いたら性格終わってるぜ」
左腕に魔力の刃を纏わせ一息で斬り裂く。
ダンジョンに入る前だったらそれだけで貧弱な筋肉が力尽きていた動作を軽々行えるようになるレベルアップの恩恵に苦笑しながら夜叉を抜いてそろそろ目視できる範囲にまで接近してきたモンスターに備える。
「オークか!大当たりじゃないか!」
向かって来ていたのはオークが3体、しかもしっかりとフォーメーションまで組んでおり前に棍棒、後ろに弓を持ったオークは前衛、後衛の概念を理解している。更には弓持ちの首元には牙のネックレスのような物までつけている。
「上の階層のオークより明らかに頭が良い…?でも見た目的には変化が無いし、上の奴らはレッサーオークだったのか?いや、聞いた事ねぇよ!レッサーオークなんて!」
しかし明らかに別物である以上劣っていた様に見える上のオークはレッサーオークと呼称せざるを得ない、なんでだか知らないが10層すぎたあたりからモンスターの種族名が『鑑定』で見られないのだ。一度倒したりすると見える事からまぁ理由は色々あるのだろうと察せられる。
まぁ見えない時点で意味はないから考えるのを諦めているのだが
その間にオークから射られた矢を避け、前衛役をしているオークに肉薄する。
そのまま腕の内側に入り攻撃をさせ辛くしたまま夜叉で腹を突きそのまま首まで斬りあげる。
噴き出したオークの返り血を浴びながらもう一体の棍棒を斬り飛ばしそのまま蹴りを入れて後ろからの矢が刺さるように回避する。
矢が刺さった事により動きが止まったオークの首を斬首し、弓持ちの方へと目を向けるとそこには先ほどのネックレスの牙部分を口につけたオークがいた。
背筋にゾッと悪寒が走り、『危機察知』が最大限警鐘を鳴らす。しくじった。アイツから倒すべきだったのだ。最初にネックレスをつけているのを見た時に最初にこの可能性を考えるべきだったのだ。古今東西多くの作品でも出てくる角笛その用途は主に仲間への連絡。
『ブォォォォォ!』
響き渡る角笛の音。人間よりがたいの良いオークが吹いた角笛はフロア全体に響いたかと錯覚するようだった。
慌てて夜叉で目を突き脳にまで到達させ絶命させるが時既に遅し、フロアのあちこちから同じような音が聞こえ、感知していた範囲内全ての反応がこちらに迫って来ていた。
「ここまで踏まえての罠かよ!」
俺はこのダンジョンの罠の恐ろしさに軽い恐怖を覚えながらも生き残る方法を探すのであった。
あとがき
前回の投稿から今回の投稿の間に5000PVを達成いたしました!
本作品を沢山読んで頂きありがとうございます!まだまだ拙い所も多いですが精進して行きますので、コレからも本作品をよろしくお願いします。
そろそろフォローも100行きますのでまだしていない方はぜひよろしくお願いします。
以上、作者からの感謝の言葉でした。
ps とりあえず褒めて褒めて♪
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