第23話 森林エリアにて
洞窟からでた先は今までとは打って変わって森林だった。
「へぇ〜、やっぱりラノベとかのダンジョンっぽいだけあってエリア変化とかあるのか。後は出てくるモンスが変わるかの確認だな。」
すると『超感知』に反応が入る。
反応としては『危機察知』とレーダーの感覚を掛け合わせた感じだ。
「なるほどそこか」
そちらに目を向けると出てきたのは巨大な二足歩行の豚だった。
「なるほど、コレがオークか!こりゃまた定番だけどまんま豚だなぁ〜」
夜叉を鞘から抜き放ち中段で構える。
「そらよっ!」
そのまま距離をつめて一閃、オークの首を落としたかと思ったが途中で枝に当たって勢いが落ち防がれてしまった。
「前と違って空間の幅が一定じゃ無いから木に当たったりするのか…言われてみれば当たり前なんだが盲点だったな」
他にも火属性魔法を使うのもリスクが高いように思える。
「流石に魔物倒したけど燃え広がった自分の魔法で死にました。は笑えねぇしなぁwww」
目の前のオークが棍棒を振りかぶって来るが大したスピードでは無い。異世界もので良くある『力は強いが動きは鈍重』そのまんまと言った感じだ。
「コイツ相手なら魔法の練習にちょうど良いかな?」
現在使える属性魔法は火属性のみでこの階層とは相性最悪だが、一つやってみたい事がある。
「まぁうまく行けば魔力操作も上手くなるはずだし一石二鳥だなwww」
そう言いながら火属性魔法である『着火』を使用する。
「ブヒッ?」
オークは何も理解できていない様に首を傾げている。
「ハハッ、お前がそんな事やってられるのは今のうちにだぜ〜」
そのまま魔法で出した火種を魔法で操作してやつの口内に打ち込む。
「ブヒッ?ブヒヒッ!ブヒィ!」
普通に当てるだけなら分厚い脂肪に阻まれて防がれるだろうが現に奴は苦しんでいる。
バタっ
そのまま初エンカウントしたオークは魔石だけを残して消えていった。
「へぇ〜魔物とは言えどある程度の物理法則は効果あるんだなぁ」
実験も込みだが俺がやった事は極めて簡単だ。
『生物は肺を焼かれれば死ぬ』
やる事は肺に火種を入れるだけ、肺を焼かれたアイツらは呼吸が出来なくなる。
肺が超耐久で焼けなくても肺に入ってくる空気を焼ければ生物は殺せる。
コレは奴らが一般的な生物の範囲内に入ってくれてないと通用しなかったが、
「まぁこの賭けは俺の勝ちだなwww」
今回の行動は一見無意味に見えるが
「コレで格上とも戦える」
オーガとの戦いでよく分かった。
『このダンジョンは油断したら容赦無く殺しにくる』
あの時見たいなスレスレの勝利では限界が来る。
その為にも格上への初見殺しの開発とできるだけの基礎スペック向上が必須である。
「取り敢えず一個目、『肺焼き』だな。他に何ができるか考えて行かないとな」
次に出てくる
「まぁ後はこの環境でも夜叉を万全に振れるようにならなければ」
別のオークを処理しながら新たな目標を自覚する。
ボトッ
そんな時に倒したオークから明らかに魔石では無い物が落ちた音がした。
「ん?何かドロップしたのか?」
ドロップした物を見て、決めたばかりの目標は一瞬で消え去っていった。
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