第9話 ユニークスキルと新たな技術
階段を降りたら今までと変わらない迷宮に出た。
「特に変化は無いか…いきなり森林とかにならないのは純粋に潜った階層が浅いからかな?」
出てくる群れは相変わらず武器持ちのゴブリンやコボルト、スライムにホブゴブリンだが稀にゴブリンソルジャーも出てくるようになった。
ゴブリンソルジャーが出てくるようになったもののボス部屋のヤツよか明らかに強さが劣る、ボス部屋のヤツはいわゆる特殊個体だったのだろう。
そして群れを狩りまくっていると、ゴブリンソルジャー4体で構築されている激レアグループと遭遇した。
「へぇコレならユニークスキルの試運転に丁度良さそうだ。」
そう思った俺はユニークスキル『ボスの王』を使用、『ステータス』の時と同じパネルが出現してボスを選択してくれと言われたので取り敢えず現在使用可能なゴブリンソルジャーをセレクトする。
「何かが入ってくる?」
自身の魔力とは別の魔力とでも表すべき物が体内に入り込んでくると同時に左腰に鞘に入った剣が出現する。脳内では剣の使い方がインプットされ、初心者でも達人のような動きが出来そうだ。コレがゴブリンソルジャーの効果なのだろう。
「さて殺るか…ってえ?」
右手で剣を抜こうとしようとするが持ち手の所に触れる事が出来ない
「なんでぇ?」
などと悩んでいるとふと右腰にある羅刹が目につく
『装備解除不可』羅刹についてきたデメリットスキル(呪いとも言う)だ。
解除不可だから使おうと思えば使えるのかと思ったが、きっとこのダンジョン産武具は装備限界があり、それを超えると別の装備を外さないと鞘とか以外で触れることも出来ないのだろう。鞘だけ持てても意味無いしね
「つまり次のボスを殺さないと『ボスの王』は使えないと…」
なんだよロマンをお預けしやがってクソッタレ
残念ながらユニークスキルは現時点で役に立たない事が分かったので解除し、いつも通り羅刹を抜刀する。
足に魔力を収縮させ爆ぜさせる。その爆風で敵の索敵範囲外から肉薄し1体のゴブリンソルジャーの喉を突いて致命傷を与える。
そのまま膝に魔力を収縮させ、爆ぜさせると同時に横にいたゴブリンソルジャーを左一文字にぶった斬る
残り2体のゴブリンソルジャーの反撃を雑ながらもようやく形になって来た刀捌きでいなし、隙を見て反撃し、細かな裂傷を与えていく
ゴブリンソルジャーはこの階層に出てくる他モンスとは違いより慎重に戦うべき相手だ。
そして大量に沸く事があるため『怨嗟の呪縛』はできるだけ使用したく無い、そうでなくとも使わないで倒さないと強くなった気がしないからだ。
敢えて羅刹と魔力操作縛りを行ってゴブリンソルジャーの攻撃を捌いていく
キン、キン、ガキン!
一度何度か打ち合って鍔迫り合いに持ち込む、そうすると当然の如く横からゴブリンソルジャーが斬りかかってくるが、小さな魔力球を作り、指向性を持たせて放出する事で剣ごと上半身を消しとばす。(ここまで来るともはや無属性魔法の範囲だよな…ステータスに増えてたりして…)
全身に魔力を纏わせ外部に放出する。魔力はそれなりに消費するが身体的にはノーモーションかつゼロ距離から撃てる技なので今後人型モンスと戦う時に重宝しそうだ。(ちな元ネタはA◯6に出てくるアサルトアーマーである)
擬似アサルトアーマーで大きく弾かれたゴブリンソルジャーはその体を横一文字に斬り裂かれ魔石へとその姿を変じた。
「ふぅ、この魔力操作技術も磨けばまだまだ上を目指せそうだな、それはそうと魔石魔石〜」
魔石を回収して運良くドロップしたゴブリンソルジャーの剣をアイテムボックスにしまう。当然のように持ち手には触れれず、アイテムボックスの肥やしになる事が確定した。
(まぁ武器を入れればステータス上がるから良いんだけどね!)
強がってなんかない、せっかくの全武器適正が無駄になったとか思ってなんか無いのだ…
ドロップ品を回収し、全身の筋繊維に魔力を浸透させるイメージで身体強化を使用する。コツとしては腕や足などのパーツ全体で捉えるのではなく細胞の集合体だからその一つ一つを強化する。くらいの方が強化倍率がよかった。
そのまま軽やかに走り出し、ホブゴブリン4体の群れと遭遇、だが逆にスピードを上げ跳躍そのまま頭を踏み台にしながら蹴り砕く
ホブゴブリン4体を余裕で討伐出来るようになっている今を見ていると先を急いで良い気がするが、ダンジョンでは油断禁物、既に何度か痛い目に遭っている今、慎重に先を目指すのだった…
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