2024.01.05──球の旅立ち
新製品の開発に失敗した俺は多額の借金を背負い、会社も家も売り払って、あらゆる支払いを済ませた後の手元にはわずか6万ツプレットしか残っていなかった。
気が遠くなるような思いだが、今はとにかく住む場所を見付けなくてはならない。幸い、知り合いの不動産から型落ちした球形住居があると話を聞き、4万ツプレットで購入することができた。
これで手元には2万ツプレット。資産としては心許ない金額だが、とりあえず一月は食い繋げそうだ。
もちろん己の一生を残り一月で終わらせるつもりはない。金が尽きる前に新たな商売を考えなくてはならない。
球形住居の最大の利点は、土地に依存せず色々な場所に移動できることだ。動かすには力が要るが、半日もかければ2キロは移動が可能である。
今日はひとまず、町から離れた郊外の道路脇に家を設置している。やることは山積みだが、今日はひとまず、寝るとしよう。
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