ごーわっ!〜両生類〜

…。気まずい。

「両生類」ってなんだ?確かに理科でカエルとかの両生類はいる。

でも、こいつは人間だし、中二病でそんな話を信じてても、この話でそんなこと言ってるとは思えない。

頭の中でいろいろな思いが交差する。



もしかして、こいつは本当は中二病で、めっちゃ汚れてるから一周回って普通に見えているのではないか?

いや、それはない。


もしかして、俺の耳がバグった?いや、俺は聴力に自信がある。そんなことあったら首切れる。ギロチンだって受けてやらぁ。


「…そんなに考え込んでどうした?」

低いがさっきよりも優しい声が聞こえてくる。

その声に思わず安心する俺がいる一方で、余計に問題を深めてしまう自分もいる。


「いや、本当にどうしたん?」

俺は、もうわからなくなった。

たかが外れた。

理性がプッチンプリンした。

もう無理だ。



「なぁ、お前っておかまなん?」


そういう質問をしたらダメってわかってる。

でも脳内プッチンプリンして、どの脳もホルモンも細胞も使い物にならない。

声帯を滑る声があいつの耳に入ってしまう。

でも、言ってしまったものは仕方ない。

もう、回答を待つしかない。


…。

…。



…。



…。





…。


返信がない!!!!

どうしたものか。

まっっじで気まずいんですけど⁉︎

もうこれここから立ち去った方がいいんか?

一旦離れた方がいいんか?


どうしようもなさすぎてウケる。終わりだぁ。



「それってさ、今言わなくちゃいけない?」

そうあいつは口を開いた。これが、次の一言が、命運を変えると知らずに。


「おん」

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